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CoolandCool >> 写真とブログ講座 >> まだ終わらんよ >> 200107
 

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  徒然なるままに… 2001/07/29(日)



どうも、ご無沙汰しております。
夏ばてとネタ切れにより1週間ほど更新をサボっていた
根性無しの犬司です。
現在、喉の奥の方に口内炎らしき炎症が3、4個できているようです。
物を食べるとめちゃくちゃ痛いので
ウィダー・イン・ゼリーが主食となりつつあります。
あとはおかゆ、そうめん、うどんなどです。
こんなスタミナのつかないものばかり食べて肉体労働すると
思わずやせそうです。
でも、悲しいかなあまりやせていません。
そのくせ、体力は落ちる一方です。
思いっきり夏ばてしています。

さてさて、体力がなく根性もなくなりかけているので
ちょいとした身近な出来事でふと思い出した昔の話
すなわち蔵だし小ネタを書いておきます。
お気楽に読んで、なんかコメントしてください。


まず最初は、カレーについて。
カレーを食べると頭かゆくなるでしょ!!
いや、かゆくなります。
絶対なるって。
カレーなどスパイスの効いたものを食べると
毛穴が開いて発汗作用が起こるでしょ。
そして、通常の皮膚と違って頭皮には毛がたくさん生えている。
だからごく微量の汗が出てきてもなかなか蒸発してくれない。
このごくごく微量の汗が髪の毛の間にじわじわしているもんだから
かゆいんです。かゆくなるんです。
いや、実際結構大勢の人がカレー食べて頭掻いていますよ。
しかも無意識のうちに。
学生の頃サークルの皆でカレーを食べたとき
先輩の一人がこの現象に気づきました。
「おい、藤島。ほら、向こうの席のあいつ、よ〜く見てろよ
 ちょっとこめかみのあたりぴくぴくし始めたろ
 もうじき、かくぞ。」
まさにその瞬間
スプーンの柄の部分で後頭部の辺りをチョリチョリッ!!
一瞬の出来事でした。
とっても慣れたしぐさでチョリチョリッ。
「あれね、意外と無意識でやってんだよ。
 ためしに聞いてみようか」
そう言って、後頭部を掻いた○○君に聞いてみると
「えっ?掻いてないよ」
「いや。掻いてたぞ」
「えっ?うっそだぁ。俺一度も掻いたこと無いよ」
この辺りから回りの皆も
なんとなく我々の会話に聞き耳を立て始めます。
(ひょっとして、俺も掻いてるのかな?)
心配になり、ふと周りを見始める。
周りの人も、なんとなく自分のことが心配になる。
誰もが意識して、掻かないようにしようとする。
誰か掻くんじゃねぇか?
そんな緊張感の中、食事が進む。
しかし、掻かないように意識して食べれば食べるほど
猛烈にかゆくなってくるものなんです!!
そのとき、ふと、例の先輩がささやく。
「見ろ。左の△△がもう限界だ。
 あいつが掻き始めたら、みんなもぼりぼりやり始めるぞ!」
まさに、予言どうり。
限界に来た△△君がチョリチョリッとやると
「あっ、△△君今頭掻いたでしょう。」
後輩の女の子の一声に、皆がいっせいに反応する。
「やっぱり俺もかゆいよ!!」
「俺も!」「私も!」
いっせいに頭を掻き始める。
「何でこんなに痒いんだろ。」
「なんか、おっかしいよねぇ。」
中には両手を使ってかきむしっている人までいます。
おいおい。
そんなにかゆくなるのはカレー以外に原因があるんじゃねぇか?
カレーのせいにするんじゃない!!
というくらいかきむしる人まで出てくる始末。

一体何が言いたいのかというと
確かにカレーを食べるとちょっと頭がちりちりするのは確かです。
ちょっとムズムズするかなぁ、ぐらいには感じるでしょう。
でも、はっきりとかゆく感じる人は
それほど多くは無いのかもしれません。
実際に掻く人はもっと少ないでしょう。
ただ、そういう無意識でやっている行為
あるいは無意識のうちに感じている感覚を
はっきりと意識させることで
面白いことに、ほとんどの人がかゆくなって掻くんです。
普段は全く気にならない程度の感覚が
一度意識してしまうとどんどんかゆくなり
掻くまいと思えば思うほど耐えられなくなってくるのです。
ちょうど、夜寝るとき、うっかり時計の音が気になってしまうと
あのチクタク音がうるさくて眠れなくなるのと同じです。
もう、他のどんな音より時計の音ばかりが大きく聞こえます。
ちなみに、蚊の羽音も同じです。
あれも一度気になると、もうあればっかりが聞こえてきて眠れません。
まぁ、それはともかく。
このようにみんなの無意識を意識させると
なんか自分の一言で皆を操っているようで面白いですよ。
その場を支配している感じです。
今度大勢でカレーを食べるチャンスがあったら
ぜひ、やってみてください。


上の話に似たようなお話、第二弾!!
いきますよぉ!
本屋さんに行くと、なんだかウンコがしかくなりませんか!!!
……
おぉ〜い。まって〜。行かないでぇ〜。
意外と多い女性読者の皆さん。
頼むから見捨てないでください。
だってね、だってね。
この本屋さんに行くとウンコがしたくなる話って
昔付き合ってた彼女が言っていたことなんだから。
しかも、その彼女の話だと、友達の女の子のほとんどが
本屋に行くとウンコがしたくなるって言ってたんだから。
本当だって。

ちなみに、私は、したくなりません。
でもね、気持ちはなんとなくわかるんですよ。
本が好きな人にとって、本屋さんってとっても落ち着く空間でしょ。
あの、独特の新刊本のにおひ、かほり。
前も後も高い本棚でさえぎられた狭い空間。
とても静かな雰囲気。
これほど落ち着く空間といったらトイレそっくりです。

ただし、私がウンコしたくならないのには
重大な理由があります。
わたし、普段トイレで本読まないんです。
普段は部屋でくつろぎながら読んでいて
それでウンコがしたくなったら
本のちょうど区切りのいいところまで我慢して読んじゃいます。
そして、いざトイレに向かい一気に済まします。
お風呂とトイレは短いほうです。
また、部屋に戻って、ゆっくりと続きを読みます。

ところが、トイレで読むのが好きな人っているでしょ。
彼女も典型的な“トイレDE読書”派でした。
なんでも、たいそう落ち着くそうです。
こういう人って結構多いでしょ。
気持ちはわかります。
でもね。
結局彼女にも聞けないままだったのですが
トイレでウンコしながら本読む人って
ウンコするのは最後の最後ですよね!
まさか、ウンコした後そのまま便器の上に居座って
自分のあんちきしょうのかほりを楽しみながら…
何てことないですよね!
でも、不思議なんですよ。
私がウンコに行くときは
たいていかなりもよおしてきてから行くんです。
といっても、もう大腸の出口すぐそこまできてノックしているような
そんな切羽詰るとこまで我慢してはいませんよ。
お尻押さえながら駈け込むようなみっともない真似しません。
ていうか、お尻押さえたからって止まるもんじゃないし…
私の場合は、ゆっくりと歩いていって、落ち着いて便座に座り
さぁ、それじゃぁはじめようか!
って感じで、一気に勝負を決めます。
トイレ入室から完了して出てくるまで3分かそこらでしょう。
あまり正確に計ったこと無いけど。
とにかく、私にとってトイレがどんなに落ち着く空間でも
やることは唯一つ。
座った瞬間から仕事をはじめ
それが終われば、はい、さようならです。
ところが“トイレDE読書”派のみなさんは
まずトイレに入り下半身の衣類を脱ぎ、便座に座ります。
そのままの姿で20数分間ほど読書を楽しみます。
あられもない姿で…
そして、もうそろそろもよおしてくると
やおら戦闘態勢に入るのでしょう。
本や雑誌に必要とあらば栞(しおり)をはさみ、足元において
恐らく両手を硬く握り締めます。
目をつぶる人もいるかもしれません。
息も、恐らく止めるでしょう。
……
そんなことはどうでもいいんだ!!
ちょっと道がそれた。
とにかく、問題は下半身丸だし読書中ですよ!!
その間、あなたの大腸は活躍中なのですか。
それとも、待て!の状態なのですか。
下半身丸出しで便座に座った時点で
大腸は無意識のうちに戦闘態勢に入ってしまうと思うのですが…
頭と目は読書に熱中し、へそから下は別の仕事を同時進行。
まさに、マルチタスク!
私にはそんな器用なことできません。
読書に集中できなくなります。

もう30分ぐらいしたら出そうだな。
という頃合を見計らって本持参でトイレに入り
そして、残された30分の読書を楽しみつつ、静かにその時を待つ!!
本格的に大腸が活動しはじめるラスト5分間で、勝負!
だったらその時が来るまで
部屋で読書しながら待てばいいような気が…
やっぱりわかりません。

まぁ、いいや。
とにかく、“トイレDE読書”派の人!
あなたは本屋さんに行くと間違い無くウンコしたくなります。
“トイレDE読書”派の人は同時に“本屋DEウンコ”派です。
もう、意識しちゃいましたね。
あなたの無意識下の、本屋における活発な大腸活動が
意識の水面に顔を覗かせてしまいました。
もう、あなたは、大好きな本屋さんにいくと
なぜか肛門がムズムズしてきます。
もう、したくってしたくってたまらなくなります。
ウンコなしで本屋を語れなくなること請け合いです!!
ちなみに、彼女の話だと
本屋さんでかる〜くお腹をさすっている女の子を見かけたら
間違い無くウンコ準備段階にはいっているそうです。
本屋を出てトイレに直行だそうです。
さらに、便秘がちで困っている女の子が
結構本屋さんに行って便秘解消しているそうです。


ふぅ〜っ。
徒然なるままにだいぶ書いたな。
しかも、カレーとウンコの話で……
……
夏ばて、どうやら頭に来ちゃってるようです。
しかも土曜の夜はあまりに疲れ果ててすぐ寝ちゃったから
ただいま日曜の午前9時過ぎ。
日曜の朝っぱらからカレーとウンコで頭いっぱいになってる27歳…
………
私は大丈夫なのですか?


本日も女性読者の皆様には
大変お読み苦しい文章だったこと、お詫び申し上げます。
なんせ、夏ばての仕業ですから……(言い訳)

全国の書店経営者の皆さん!!
トイレ施設の充実、よろしくお願いします。
トイレのドアの内側に
「またのお越しをお待ちしております。」
って、書いておけば、売上倍増間違い無しです。
このさい、書籍の数ではなくトイレの数で勝負!!
行列のできる本屋さん、秘密はトイレ!ってわけですよ。
(注:本屋さんであまり行列はできません)


さてさて、今後とも夏ばてにめげず
ちゃんと更新しようと思っております。
今後ともよろしく、お願い申し上げます。

カレーとウンコ
コメント期待しています。
(そんな無茶な)





  「め」じゃない 2001/07/22(日)



「めじゃない」という言葉について。
先日「初心者物申す」のなかでこの言葉が登場しました。
そしてこの言葉について、なんかコラムを書け
というかる〜いネタ振りがありましたので
ここで述べさせていただきます。

当コラムはcoolandcoolの一角を間借りして
運営させて頂いておりますので
coolandcool総司令官のしょういちさんからのネタ振りは
私のような下っ端三等兵にとっては、まさに至上命令です。
ただちに任務を遂行させていただきます。
ただし文章はあまり推敲していません。
……

まぁとにかく。
「めじゃない」、おそらく「目じゃない」。
「めじゃない」の“め”が“目”だということについては
あまり議論は無いと思います。
“目”以外だとすると、女、雌、芽…ぐらいでしょうか。
あんまり感じが出ないですね。
ていうか、ネタとして絡みようが無い。
もしも“目”じゃなかった場合は
“「目」じゃない”という反省文を書いておきます。

それでは、まず例文。
「スプモニはモー娘なんか目じゃないほど
 スタイル抜群の人気ユニットだ。」
いきなりこのコラムを読まれた方は
まず、「初心者物申す」の「渚のハイカラ人魚」というスレッドに
目を通してからもう一度このコラムに戻ってきてください。
ちなみに、スプモニに関する問い合わせは受け付けておりません。
っていうかスプモニなんてユニット実在しませんからね!!
どこの事務所所属だ?とか新曲はいつ出るんだ?とか
ファンクラブに入るにはどうすりゃいいんだ?とか
先走った問い合わせはやめてください。
また、熱烈なモー娘ファンからの非難も受け付けたくありません。
あしからず…

さてさて。
スプモニにとってモー娘が“目”ではないとすると
鼻か?口か?それとも耳か?
と考えてしまうのは間違いです。
“目じゃない”とはそういうことではありません。

ここは、“目”の意味をもう少し掘り下げなくてはなりません。
普通の国語辞典で“目”という語を調べると
1.物を見るところ、視覚器官。および視界。
2.物の中心を示す。…「台風の目」など
3.鑑識眼、洞察力。…「目利き」
4.物の接点、ないし境界。…「紐の結び目」「季節の変わり目」
5.メモリ…じゃなくて目盛りのこと。
などなどである。

結構たくさんありますが、まず普通に1番で考えましょう。
目…目で見える範囲、視界の中。
したがって“目じゃない”とは、目で見える範囲に入っていない
という意味だと考えられます。
「眼中に無い」って言葉がありますよね。
この言葉とほとんど同じです。
モー娘なんか目じゃない、と言った場合
モー娘なんか眼中に無い、と言っているのと同じです。

次に5番の“目盛り”と考えた場合。
“目じゃない”とは、そんな程度の目(目盛り)では
目盛りと呼ぶに値しないという意味だと考えられます。
例えば、スプモニとモー娘の“スタイル抜群度”を測ったとします。
スタイル抜群度を示す単位は
“ダイナマイトボディー”で表しましょう。
仮にスプモニのスタイル抜群度は10DB(10ダイナマイトボディー)
これに対してモー娘は3DBだったとします。
スプモニの目盛り(10DB)と比べるとモー娘の目盛り(3DB)は
もはや目盛りとは呼べないような数値です。
こんなときに「モー娘なんか“目じゃない”」というように使います。
比べるに値しない、という意味です。
ちなみに
「モー娘は少なくとも15DBぐらいはあるはずだ!!
 どうやって測ったんだ!!この間抜けヤロウ!!」
といったような、熱烈なモー娘ファンからの素っ頓狂な非難は
勘弁してください。

“めじゃない”が“目じゃない”だとすると
およそ考えられる可能性は上の二つでしょう。
2番の物の中心や4番の物の境目、3番の目利きでは
“目じゃない”という語にはしっくりときません。

要するに、“眼中に無い”という言葉と
全く同じ意味だが、別の言葉で表現されたもの
あるいはもっとわかりやすい言葉で表現されたものだと考えれば
“目じゃない”は“視界に入らない”の意味と考えられます。
これに対し、“眼中に無い”とは違う言葉なんだから
若干違う意味が与えられているんだ、と考えれば
“目じゃない”は“目盛りとは呼べない”→“比べるに値しない”
という意味であると考えられます。


ここで“眼中に無い”と“目じゃない”の関係について
注目すべき逸話があるので紹介しておきましょう。

時は幕末。
江戸湾は浦賀水道に突如現れた四隻の黒船。
日本中を恐怖のどん底に陥れたその漆黒の巨大戦艦を目の当たりにした
日本一負けず嫌いの勝海舟がペリー提督をつかまえてこう言った。
「わしの咸臨丸はこんな船なんぞ眼中に無いほどすごいゼヨ」
幕府に対する開国要求のために日本に来たペリーにとって
勝海舟自体がほとんど眼中に無かったのだが
勉強熱心なペリーさん。
“眼中に無い”という日本語に興味を持ってしまいました。
「眼中に無い、ってどう言う意味でスカ?」
「そ、そりゃぁ……ア、アウト、オブ、眼中ってことゼヨ」
「Out of 眼中? 」
「つ、つまり、目じゃない、ってことゼヨ。目じゃな〜い。
 わかる〜?」
「めじゃな〜い。メジャーない。メジャーが無いということでスカ?」
「メジャー?ってなんゼヨ?」
「Oh!!日本の物差しのことデ〜ス。物差し、巻尺。アンダスタン?」
「おぉ〜。いえぇすゼヨ。物差しゼヨ。わかるゼヨ。」
「つまり…あなたのshipを測れるほどの長いメジャーが
 無いということでスカ?」
「そ、そうゼヨ。いえぇすゼヨ。
 わしはアメリカ語だってペラペ〜ラゼヨ。」
こうして、ただいま日本語勉強中の外人と
英語ちんぷんかんぷんの日本人によって
日米合作の奇妙な日本語“メジャー無い”が誕生した。
もちろんペリーさんが帰国後出版した「サルでもわかる日本語辞典」に
アメリカ人でも親しみやすい日本語として紹介されていた。
“メジャー無い”…船の大きさを表す言葉。普通のメジャーでは測ることができないほど大きいの意。
そして開国後、両国の分化交流が盛んになると
事の重大さに気づいた両国の言語学者たちの努力によって
“目じゃない”と“メジャー無い”とがさりげなく統一された。
“目じゃない”…目盛りが比べるに値しない
        目盛りが違いすぎる、の意。
        「眼中に無い」と同義。
つまり。
元来、“眼中に無い”からスタートした“目じゃない”。
しかし、幕末の混乱期に“メジャー”が絡まってきて一時迷走。
その後“目盛り”の導入により一応の折り合いがつけられ現在に至る。
これが、事の顛末です。

したがって、“目じゃない”とは
視界に入らない→眼中に無い、という意味でもあり
目盛りが違いすぎる→比べものにならない、という意味でもあります。
どうです。
わかりましたか?
勉強になるでしょう、このコラム。

間違っても他人にはこんな説明しないでくださいね!!
人に聞かれたらちゃんと調べた上でお答えしましょう!!
じゃないと、ちょっと頭よわい子かと思われちゃいますよ!!


追記:「イカ」してる。について。
足が10本のイカとは無関係です。
「生かす」でもないそうです。
辞書的には「行かす」の俗語だそうです。
何を行かすのか見当もつきません。
“流行”という言葉の語源を調べるとわかるかもしれません。
ちなみに流行とは流れ行くことだそうです。
あるファッションなどが自然と広く世間に行き渡ることが
流行という意味。
だとすると
その最先端にいて実際にそのファッションを世間に広めている人が
“行かす”人なのかもしれません。

ちなみに関西弁の“イケてる”と同義か?

さらにちなみに。
華道教室の先生のところに行って
「先生、ちょっとお花を分けてくださいな」
「えぇ、結構よ。活けてあるのと活けてないのどっちがイイ?」
「じゃぁ。…イケてない方ください」
別にブサイクな花を売ってくれと言っている訳ではないので
注意が必要。
……


しょういちさん。
今日はこんなもんです。
ちょっといまいちでした。
すみません。
明日からはもうちょっと真面目にやります。

もう終わりそう…

“目じゃない”“イカしてる”について
正しく調べてくれる人!!
このコラムにコメントしなくてもいいから
「初心者物申す」のほうに書きこんでください!!
そのほうが世のため人のためです。

では、また。





  13日をこえて… 2001/07/17(火)



どうも、こんにちわ。
たった今、犬司の部屋に勝手に忍び込んでご挨拶しています。
山田義雄です。
覚えていますか〜、皆さん。
「じぇいそん」の山田ですよ〜。
ど〜も。ご無沙汰です。
いやぁ。最近暑いですね〜。
ほら、私ってゾンビでしょ。
この湿気が多くて暑い時期って体調管理が大変なんですよ。
ちょっと気ぃぬくとすぐ腐ってきちゃうんです。
日じぇい協の人達に言わせると
腐ってきたほうがそれらしくてイイ
って言うんですけど、私はいやなんですよね。
結構身だしなみには気を使うんです。
まぁでも、第二第四金曜日は休まず営業と決めたからには
暑くてもがんばります。

……。
そうそう。
それそれ。
その第二第四金曜日ですよ。
全く頭きちゃいますよ。
せっかく日本の夏のホラーシーズンを盛り上げるために
こっちは休みなく営業してんのに
日本の皆さんは我々にちっとも協力する気がないみたいですね!!
えっ?何のことかって?
“仏滅”ですよ仏滅!!!
この間、頭下げてお願いしたでしょう。
「我々の活動日は仏滅にしてねっ」って。
全く、とぼけないでください。
私本気で怒ってるんですよ!
だって、ぜんぜん仏滅になってないじゃないですか!!

まず、今シーズン最初の第二金曜日。しかも13日の金曜日!
なんですか“先負”って。
あっ、これ“せんぶ”あるいは“せんまけ”って読むんですよ。
意味は
「先ずれば負ける。まず守ってよし。午前中は凶、午後からは吉」
……
なんですか「午後からは吉」って。せっかく午前中は凶なのに。
僕らの活動時間は午後ですよ!っていうか夜です!
午後からハッピィにされたんじゃ、たまんないっスよ。

あの13日の夜、犬司の家に行って脅かしてやろうと思って
こっそり忍び込んだら
「あれ?結局今日来ちゃったんだ。
 なぁんだ。せっかく明日の14日は仏滅なのに」
……
な…なんですとぉ?
なんで14日が仏滅なんですか。
なんであと一日早く仏滅にしてくれなかったんですか。
たった一日ですよ。一日。
いやがらせですか、日本の皆さん。
「あれ?ひょっとして一日間違えてきちゃったの?」
そんなわけねぇだろ!
ちきしょう。からかいやがって。
なんだその嬉しそうな顔は!
「まぁ、今日のところはゆっくりして行きなよ。
 今日は守って吉、の先負なんだから。
 攻めに出るのはザッツ・ソー・バッド!
 チェンソーなんてナンセンスさ♪」
な〜にがナンセンスさ♪だ、このヤロウ!!
日本語でしゃべろ日本語で!!
大和魂はどこ行ったんだ。
しかも、いかにもフレンドリィってツラしてるくせに
目が「おととい来やがれ」って言ってんだよ!
ちっくしょ〜。
アメリカ妖怪馬鹿にしやがって。

あまりに頭きてその日はおとなしく帰りました。
しかし、私の逆鱗が逆立ったのはそれからのことです。
(注:アメリカ妖怪なので、若干、日本語が間違っています。)

今度の活動予定日、第四金曜日、この日は“赤口”。
“しゃっこう”と読みます。
この日は、正午の時間のみ吉、あとは全般的に凶。
よっしゃぁ。やっと感じが出てきたじゃん。
いいねぇ。やる気出てきちゃったよ。
と思いきや。
その前の第三金曜日。
この日は我々じぇいそんは休日。
毎週金曜日ごとに出てきたんじゃぁ、ありがたみが無くなるから
第一第三金曜日はお休みにしようって、皆で決めた矢先でした。
(もちろん、はなっからゾンビにありがたみなんてないのですが…)
しかし!!
今度の第三金曜日、つまり7月20日“海の日”
いかにも夏っぽく生き生きと明るい、みんなの祝日!

この日きっちり“仏滅”じゃねぇか。

おいおい、なに考えてんだよ神社仏閣関係者!!
みんなも俺達も迷惑すんだよ。
この日は、いったい、どっちなんだよ。
潮風薫るラッキーデイなのか?それとも腐臭漂うゾンビ日和なのか?
ま…まさか
夏真っ盛りの海水浴場でゾンビどっさりの仏滅三昧か?
おいおい、勘弁してくれ。
渚のゾンビだけは似合わねぇだろう。
言っとくけど俺は海にはいかねぇぞ!
山が好きなんだよ。山が。登山家だぞ!俺は。
大体ゾンビは塩水とかダメなんだよ。
妖怪なんて、だいたい塩とかダメだろ。
盛り塩とかされるとダメだし。
(この辺、日本人の頃の記憶とゾンビになってからの習性とが
 微妙に入り混じって、厄介なことになってます)
とにかく“仏滅”と“海の日”、この組み合わせは金輪際ナシだ。
反則だ!こんなもの。
どうしろって言うんだ。

もう、頭に来ました。
今日からは、我々日本じぇいそん協会
『夏のじぇいそん運動強化月間』にはいります。
この期間中は、じぇいそん活動に対する一切の制限を解除し
無制限活動をおこないます。
したがって
もう、金曜日も13日も仏滅も関係ありません。
全く不規則に活動します。
しかも相手も選びません。
無差別攻撃です。
ただし、海には行きません。
海だけは安全です。
個人的には山中心でせめていきます。
峠の走り屋が二三人切り刻まれる事件があったら
私の仕業です。
さらに、使用武器制限、解除です!
今まで国内での使用は制限されていた“チェーンソー”解禁です。
全会員に支給し、各地でゲリラ活動を展開します。
また“AK47”“マグナム44”“手榴弾”といった通常装備はもとより
“デビルカッター”“メガ粒子砲”“中華キャノン”“んちゃ砲”
はては“今週のビックリドッキリメカ”にいたるまで
ありとあらゆる特別装備、全て使用制限解除しました!!
もはや我々を止めることはできません。
無敵です。
しかも、今回、我々は用意周到です。
三毛猫トマトのクール宅急便にご協力頂き、保冷トラック30台確保!
殺した死体を瞬間冷却!!
本牧ふ頭の冷凍倉庫で氷点保存。
死体を大切に保管して三途の川でお待ち申し上げます。
不幸にも被害者となった皆さん
君も今日から“日じぇい協”!!
合言葉は
「君、イイ死体してるねぇ〜。“じぇいそん”やってみない?」
この夏を境に、国産ゾンビ大ブレイク間違いナシです。

あっ。やべ。
犬司が帰ってきた。
もう行かなきゃ。
本当は、会員に支給する装備品の調達を任されていて
買出しに行く途中だたんです。
“AK47”とか“トカレフ”とか“マグナム44”とか
国内で売ってるところ誰か知りませんか?
知っていたら教えてください。
確か上野公園辺りで怪しげなイラン人が売っていなかったかなぁ…
(非常に問題な爆弾発言を残しつつ山田は去って行く…)



どうも犬司です。
アノゾンビの言ってたこと、間違っても本気にしないでください。
上記の武器弾薬を入手する場所、もし知っていても
決して教えないでください。
いいです。知りたくありません。結構です。
ちなみに上野公園辺りでも入手できないから!!
きっと、多分…。
……

“海の日”は危険だから、みんな海に逃げよう!!
決して、山には行くな!!
腐りかけたゾンビ、でてくるから。
では、また。

盛り塩、忘れるなよ!



  他人のフンドシ 2001/07/13(金)



桃の伝説 第四部 “しょういちさん”コメントに対する解答。

『他人の褌で相撲を取る』
…自分では勝負をする実力も度胸も無い者が
 他人の振りをして、あるいは他人の名を語って
 勝負をすること。
 一般に卑怯な戦い方、やり方として軽蔑して使われる。

これが、恐らく辞書的な意味でしょう。
もちろん日本褌学会でも通説である。

しかし、一般的にはほとんど知られてはいないが
少数ながらも近時注目されつつある有力説を紹介しておこう。


まず、「フンドシ」の定義を強調して
通説を否定する有力な見解がある。
すなわち
「フンドシ」とは日常的な下着を指すもの
つまりパンツのことであり
一方、相撲取りが相撲を取る際に履く「まわし」は
いわば“勝負服”のことである。
したがって、他人の名を語って相撲を取るには
他人の下着(フンドシ)ではなく
他人の勝負服(まわし)をしめる、と言う必要がある。
そこで、「他人のフンドシで…」ということわざには
別の意味を求める学説がある。
「まわし」は勝負服「フンドシ」は下着という
両者の違いを強調するこの見解は「勝負パンツ学派」と呼ばれる。


そして、この学派の論者の多くは「他人のフンドシ…」
について以下のように論ずる。
まず、しょういちさんご懸念のように
他人のフンドシ(下着)をはくのはとても勇気が要る。
いや、勇気とか度胸の問題ではないかもしれない。
とにかく不衛生であり
最悪の場合、幾種類かの感染症を引き起こす危険性もある。

そこで、このような危険なフンドシをはいてでも
あえて相撲を取らねばならないプロの関取の勝負根性を示すのが
このことわざの意味である、と考えるのが
勝負パンツ学派の中の“プロ根性説”と呼ばれるものである。
ちなみにこの学説は
「他人のフンドシをはいてでも、相撲を取る」というのが
このことわざの正しい姿であると主張する。
7勝7敗で最終日をむかえた角番大関が
あまりの緊張感に
うっかりまわしを家に忘れてきてしまった場合など
まさに「他人のパンツを借りてでも…」
土俵に上がろうとするだろう。
(おいおい。せめて他人の「まわし」を借りてくれ)

ただし、この見解は“ど根性”“スポ根もの”などが
あまり流行らない現在では、ごく少数説である。

現在、勝負パンツ学派の主流は、“背水の陣説”を主張する。
すなわち
他人の下着をはくという
精神的にも衛生的にもこれ以上は無いと言う
最悪の逆境に、あえて自身を置くことによって
最後の底力を引き出すことを
このことわざは意味しているのだ、と主張するのである。
(この学説によるとSTR+3以上の効果が期待できます。)
中国の故事成語“背水の陣”と同義であり
むしろそれ以上の背水ぶりを示すものとして
このことわざを位置付けている。

しかも、この学説は次のことわざを派生する。
「フンドシを裏返す」
他人のフンドシを締めることで
自ら背水の陣に身を置きながら
そのフンドシを裏返すという機転によって
形勢を一気に逆転するということわざである。
他人のフンドシを裏返して締めれば
自分に対する危険性を大幅に軽減することができる一方
相手にとっては、まわしをつかんで攻勢にでようとすると
「今つかんでいるこの部分は…
 もしやアノ人のアノ部分にアタってたのでは?…」
という懸念から、ついつい攻撃の手も緩みがちとなる。
その隙を一気に突いて勝敗を決する。
いわゆる「どんでん返し」と同義の言葉が派生するのである。


しかし、これらの勝負パンツ学派に対して
言葉の定義にとらわれすぎていると批判し
全く別の観点から新たな理論を構築する一派がある。
「相模学派」(さがみ学派)と呼ばれる。

この学説を理解するには、多少の歴史的知識を要する。

まず、みなさん「源太の産衣」(げんたのうぶぎ)
というものをご存知だろうか?
武家の祖先と言われる源家と平家。
その源家の嫡子にして正当後継者と定められた長男のみ
その身を包むことが許されると言う“産衣”である。
源家の太郎の産衣。
もちろん源家嫡流を示す家宝である。
この産衣のなかで、一番最初に身にまとう“フンドシ”こそが
特に「源太の産衣」と呼ばれ大切にされる。
ちょうど股間にあたる部分に黒々と刺繍される
“源太(みなもとふとし)”の文字。
坂東武士の頭領を示すにふさわしい一品といえよう。

そして…
時代は下って応仁の乱の少し前。
下克上の嵐が吹き荒れるこの時代
当時相模(さがみ)の国と呼ばれていたあたりに
一人の風雲児が出現した。
その名も北条早雲。
この男、たった一代で相模一国を我が物とした男である。
それもたったフンドシいちまい振りかざし
「これこそは“源太の産衣”、我こそは源家の嫡流なり〜」
支離滅裂に争っていた坂東武士達の心をワシづかみ
もちまえの機略を縦横させて
とうとう相模一国を切り取り、北条家百年の礎を築いたのである。
天晴れな戦国の風雲児。

もうおわかりであろう。
この相模学派によると
正しくは「源太のフンドシで相模を取る」であり
「他人のフンドシで相撲を取る」とは、後年、言葉の訛りにより
誤って広まっていったものと位置付ける。
従って、これはたった一枚のフンドシから始まった
北条早雲の坂東サクセスストーリーを示す
なんとも豪快かつ快男児なことわざであり
通説的な見解とは360度…っ?…いや、180度違う
全く正反対なことわざとなる。

なお、相模学派の論者には
「東海大相模高校」(とうかいだいさがみ高校)を
「東海大相撲高校」(とうかいおおずもう高校)と
勘違いして呼んでいるものも少なくない……


以上が、今現在主張されている学説の主なものである。
やはり、圧倒的に通説が主流ではある。
少数有力説には魅力的なものも多いが
一般人の常識からすると、かけ離れたものが多い。
間違っても公衆の面前で少数説を主張することがないよう
十分な注意が必要である。


筆者追記)
1.日本褌学会。実在してたらごめんなさい。
2.意外と多い女性読者の皆さん。
 失礼いたしました!!
 もうしません
 もうしません
 もうしません
 …… 
3.源太の産衣…本当は鎧兜です。ベビー服ではありません。




  損得勘定・損得感情 2001/07/11(水)



ちょうど百円ショップが世間に出始めた頃の話
ちょうど私の学生時代、友人の一人が
「百円ショップってすげー安いよ。
 大学生協だと一冊190円のルーズリーフだって100円なんだぜ!
 思わず五冊も買っちゃったよ。」
この友人。普段はほとんど授業にも出てこないし
去年一年間でルーズリーフ一冊使い切れなかったと
“自慢げに?”豪語していました。
五冊全部を使おうと思ったら
最低でもあと5年はかかる計算だが
あと五年間も大学生活を送らせてくれるほど
家族も世間も甘くはない。
結局、自分では一冊ぐらいしか使わず
私に一冊、サークルに一冊、ゼミに一冊、彼女に一冊…
と寄付してあげたそうだ。
つまり、彼にとっては実質一冊500円のルーズリーフ。
生協で190円のルーズリーフが
100円ショップで買ったばかりに500円…
100円ショップにおける損得勘定とはかくのごとし…

だいたいラブラブな新婚カップルを
百円ショップで見かけたりするとはらはらする。
「うわぁ。これ、すご〜く安〜い」
などと、ちょいと鼻にかかったおねだり声で新妻が言い出すと
どうせ百円だから安いもんさ!と調子に乗った旦那さん
「ようし、まとめて買っちゃおうか!」
などと太っ腹なところを見せようとする(百円ごときで)。
その結果。
たった二人の新婚生活にあふれかえる百円の品々。
お茶碗が四つ、お皿が四枚、グラスが六個、かわいい箸置き7種類…
ほかにも、パステルカラーのお弁当箱が4色と
中途半端な大きさのカラフル小物入れが6色と…
これだけ買っても、たったの、3000円ちょっと!!!

…えぇと、もしもし。
あなた達は新婚さんですよ。
たった二人、夫婦水入らずの生活なんですよ!

お弁当箱四つは、どう考えても多いでしょ!!!

このように絵にかいたような衝動買いの際に
「うわっ。すごく安くてお得だ!!」
とうっかり勘違いしてしまう損得勘定を
“損得感情”と呼ぶことにしよう。


マクドナルドにハンバーガーを買いに行くと
「平日って半額だから、いっぱい買っちゃった。」
とかいって
いつもの倍ぐらいの量を買いこんでしまう方も
よく見かけます。

……。
この大馬鹿ヤロウ!

確かにマックは平日半額だ。
だからと言って我々一般市民の胃袋と食欲は
平日に倍増するわけじゃない!!
頼むから、いつもと同じ量を半額で買って来なさい。
残ったお金をどうしても使いきりたいのなら
せめて食後のデザートにでもつぎ込みなさい!
半額のハンバーガーに全額つぎ込んだって
結局食べきれるのは半分だけなんだから!!

このような“半額”事例における
“損得感情”は他にも見られる。

もう一事例あげるとすれば、やはり吉牛である。
吉野家の牛丼が最近、価格破壊を起こしている。
並盛り“半額”である。
この場合、普段から吉野家を愛用している愛好家達
すなわちその道の?プロ達が
意外と“損得感情”を起こしやすい。
なぜなら彼らは
並盛り・大盛り・特盛り
それぞれのコストパフォーマンスを追求することに
半ば命をかけるからである。
単に一グラムあたりの値段を比べるだけにとどまらず
100円あたりの牛肉含有量や
“ツユだく”指定時のツユだく比率まで
非常に精密な検討をした挙句
「結局のところ、並盛り三杯は、大盛りで二杯、特盛りでも一杯半 
 に匹敵する程の高いパフォーマンスを持っているんだよねぇ。
 だけど他の場合より300円以上も安くなるんだ!」
などという素っ頓狂な結論に達してしまうのだ。
そして意地になって並盛りを三杯も食べて
結局食べ過ぎで胃薬などを飲むことになる。

しかも彼らは、難儀なことに
牛丼が原因で胃を悪くしたことは
絶対に認めないだろう。
……。


一般市民が引っかかりやすい微妙な金額での
“損得感情”を紹介しておこう。

ガソリンの値段である。
ガソリンの値段って車を運転している人にとっては
ほんの一円、二円が妙に気にかかる。
近所のスタンドでレギュラーが97円ぐらいだったとしよう。
たまたま別のスタンドで95円のところを見つけると
「くそっ。ウチの近所のスタンド。
 めちゃくちゃぼったくってやがる。」
などと、たった二円で過剰に反応してしまう。
94円ぐらいのスタンドでも見つけようものなら
ちょっと家から遠くても
直ちに“マイ・スタンド”に決定!!
近所で一番安いスタンドを愛用していることが
車乗りのステータスになると勘違いしている人が
私を含めて大勢いることは間違いない!

だが、しかし。

皆の衆。よ〜く落ち着いて計算してみよう。
例えば近所より3円安いスタンドで満タンにしても
1回の給油につき
3円×40〜50リッター=せいぜい150円かそこらの儲けだ。
しかし、そのスタンドに行くのに
片道3・4キロよけいに走っちゃったりすると
往復で7・8キロ。
給油するただそれだけのために
ガソリン1リットル近くがよけいに消費される計算になる。
150円安く給油するために消費されたガソリンは100円程。
つまり…儲けはたった50円!
いや。わざわざ遠くまで運転していく手間を考えれば
きっちりチャラ!
っていうか、赤字だ。

にもかかわらず
「ここって安いだろ。
 俺もよく使ってるんだ。」
なんて友人に自慢している人もよく見かけるし
「うわっ。ホンと。すっげー安い!」
って、その友人もあっさり踊らされてしまう。
……。


ちなみに、青春18切符があまりに安くてお得だからって
むやみに長旅に出るのは気をつけよう!学生諸君!
「ちょっと、日本海が見たくて…」
なんて動機で旅をする場合は特に注意が必要。
なまじ安い片道切符で旅に出ると
一年間ぐらい帰ってこなくなる可能性、大!!
特に学生さんには!!

結局、大学3年頃の一年間を“旅人”として過ごし
4年生を迎えても“学生”に復帰できずに
就職活動を“うっかり”棒に振る人もちらほら。
「俺の青春18切符。だいぶ高くつきやがったぜ。フッ」
…もう一度全てを忘れて
旅に出たくなること請け合いです。
安い切符でその後の人生棒に振ったら
そりゃぁもう、大赤字。

しかも、そんな状況になっても
「あの時の俺の旅路が…今の俺につながってるのさ」
なんて、ぢつに自慢げに語っている人がいたら

夢から覚めたときのあなたが心配です!!!!

嘘。ちょっと憧れます。
そんな熱き心の旅人さんは
損得勘定など一切抜きで
我が道を突き進んでいってください。
間違っても立ち止まったり振り返ったり
500円玉貯金をはじめたり
貯蓄型の生命保険で老後の備えを考えたり
しないでください。
そんなことはじめると間違いなく

夢から覚めちゃいます!

つらいですよ。
きっと。


“損得感情”とは、その時点では損得勘定が成立しているんです。
しかし、ふと、冷静になったり素に戻ったりしたときに
現実の損得勘定が見えてしまうものなのです。

幸せな新婚時代に衝動買いした“お得”な品々…
夫婦生活が冷めてくると
“パステルカラー”がやけに目に染みます…
つらいです。

結局食べきれなかったハンバーガーしかり…

夢から覚めた18切符しかり…


従って、
1.むやみに“損得感情”を持たないこと!
2.しかし、うっかり“損得感情”に陥ったときは
 決して夢から覚めないこと!!!

ちなみに、このコラムを読んで
過去の“損得感情”を思い出した人
ならびにうっかり夢から覚めちゃった人
コメントお願いします。

では、また。




  桃の伝説 第四部 2001/07/09(月)



注:この文章は、『桃の伝説 第三部』を読んでからお読みください。
  それと長いよ!無駄に長い!すんません!
  ダウンロードしてからゆっくり読むことをお勧めします。
  読み終わったらすぐにゴミ箱へ!

綺麗な星空である。
月はほとんど新月に近いくらいの三日月であり
月明かりと呼ぶにはあまりにもか細い。
それだけに星の光がきわだつ。
きらきら輝く満点の星空を眺めていると
星々一つ一つが流星となって自分の中に落っこちてくるような
あるいは逆に私自身が宇宙の深遠にすいこまれていくような
ふとそんな錯覚におちいる。
頭上に広がる宇宙と自分の中の宇宙とが一体となる感覚。
星のきらめきが時に優しく時に冷たく私に降り注いでくる……
あぁ。宇宙よ。

雉原:
三等兵。そっちの椅子。もうちょっと右だ。
それと机の中央には
鬼岩城の見取り図を広げてくれ。

私の詩的な気分をあっさりと打ち破って
上官の指示が飛ぶ。
そう言えばいつのまにか私にも
下っ端としての自覚ができてしまった。
情けない。
……。
とにかく私は今「鬼が島」攻略作戦の任務遂行中である。
第一任務の「ベースキャンプ設営」を遂行している最中だ。
…っていうか。
今回の作戦は奇襲攻撃アンド一撃離脱作戦のはず。
こんなところにベースキャンプなんか作っても
誰もここには帰ってこないんじゃなかったかな?

雉原:
無論だ三等兵。
はっきり言ってこのキャンプには意味が無い。

えっ?
じゃぁ何で作るんですか?

雉原:
そんなことも分からんのか三等兵。
今現在なすべき仕事は周囲の索敵とトラップ設置だ。
それを犬塚さんと猿渡さんとで遂行中だ。
私は見てのとおり手が手羽先になってるからトラップも作れないし
鳥目だから夜間の索敵も不可能。
三等兵にいたっては剣術以外全くの役立たずときている。
そんな我々にできることは唯ひとつ。
時間つぶしだ。

じ…時間つぶし。
どさくさにまぎれて役立たずとか言ってるし…。
ひどい。ひどすぎる。
しかもそんな情けないことを堂々と言われても…

雉原:
事実は事実だ。
正確な現状分析こそが指揮官に最も要求される能力だ。

はぁ、さいですか。

…と、その時。
ウオォォォン。ウォンウオォォォン。
突然辺り一帯から犬の遠吠えが聞こえ始めた。
しかも一頭や二頭ではない。
数十頭はいるだろう。
いったい何者だ?敵か、それとも味方の援軍か?

雉原:
ほほう。犬塚さんも始めたようだな。
あれは犬族でもトップエリートしか使いこなせない特殊能力だ。
複数の周波数で遠吠えを発すると
周囲の地形の凹凸により音の反射にタイムラグが生じ
結果として一度に多くの遠吠えが聞こえるように錯覚させる。
『3Dハウリング』と呼ばれる特殊能力だ。
これと連携して猿渡さんも城壁に何箇所か火をつけるはずだ。

そう言い終わるやいなや。
城壁から火の手が上がり
まもなく城内にも明かりが灯り多くの鬼達が右往左往し始める。
「敵襲〜。敵襲〜。」
全く混乱しきって統制が取れないまま
続々と青鬼達が城外へと出撃し始める。
わざと彼らに発見されながら
うまいこと雑木林へと逃げ込んでいく犬塚伍長。
怒り狂ってわらわらと追いかける青鬼達。
そして城壁間近で身を潜めていた猿渡伍長は
逆に開け放たれて城門からやすやすと城内に入っていく。
今度は城内に火を放つつもりだろう。
それにしても彼ら二人。
たいした連携、見事な手際のよさ。
まさにプロである。
このまま私達の出番が無いまま
うまくするとこのミッションは完了するんじゃ…
と、思い始めた矢先

雉原:
そろそろ我々も出撃するぞ。

えっ?
やっぱり行くんですか?

雉原:
無論だ三等兵。
我々の奇襲攻撃をもってこのミッションは完了する。

でも、現時点で十分敵を混乱させているから
鬼の奴らもすぐにはこっちに侵攻して来れないでしょ。
もう任務完了と言えるんじゃぁないですか?

雉原:
言えるわけ無いだろ。
私達がまだ働いてないのに。

いや、だから…。
……
なんだか説得するのが難しそうだな。
って言うか無駄だ。
この人(雉?)、プライド高いから
自分が全く活躍せずにミッションが終了するのは
耐えられないんだろう。
難儀な人だ。

雉原:
なんか言ったか?三等兵。

いえっ。何も…(汗)

やおら、雉原中尉は私の襟首を足でつかみ夜空へと飛び立つ。
ふぁっさぁ〜(羽ばたき)。

う゛う゛ぅぅぅぅ(私の悶絶のうめき)。
ぐびがじまるぅぅぅぅ(首が締まる)。
や゛め゛ん゛か゛……。

雉原:
どうした三等兵。
震えているのか?
まぁ。初陣なんてそんなもんだ。
私がついている。心配するな。

お前に殺されかけとるんぢゃぁぁぁぁ。

すっかり背中に乗っけてもらえるものと思っていたのに
いきなり首根っこつかまれて飛立たれたら
少なくとも人間はそんな態勢で生きてはいられない。
恐らくタケコプターで空を飛ぶのって
こんぐらい苦しいものなんだろう。
両手を広げて楽しそうに滑空姿勢をとるシズカちゃん。
君の首筋と背筋は、そりゃぁものすごい筋力なのだろう。
剣術の奥義を会得した私でさえ遠く及ばない。
あぁ、シズカちゃん。
君の首筋と背筋が、今、切実にほしい。
……
でなきゃ。死ぬ。
ドラエも〜ん(ノビタ風)。
助けて〜。

意識が遠のき
楽しかった数々の思い出が走馬灯のごとく浮かび始めた頃
ほほの辺りに痛みが走った。
ぺちっ!
何かがぶつかる。
ぺちっ!
またひとつ。
ほんの小石ほどのつぶつぶがぶつかってくる。
おや?何事だ?
つぶつぶの正体はすぐに分かった。
豆だ。

雉原:
しまったぁ。
対空攻撃だ。くそっ。待ち伏せされた。
黄鬼達がいるぞ。気をつけろ。
奴らの対空能力は非常に強力だ!

おいおい。
おちつけおっさん。
あいつら豆投げてるだけだろう。
ちょっとぐらい痛くても我慢しろ。

下を見ると、間近に迫った天守閣から
黄色い色した鬼達が一心不乱に豆を投げつけている。
「鬼は〜外。福は〜内。」
ってお前らが言うな〜!!!!
自分で言ってて情けなくないのか。
桃が苦手な桃太郎より、節分の豆まきをする鬼のほうが
よっぽどきしょいわ!!

雉原:
くそっ!
右舷に被弾!火気管制がフリーズした。
これ以上の継戦は不可能!離脱する。
三等兵!緊急降下準備用意!!

…って、やめろ〜!!
あんた俺を落っこどす気だろ。
ちょっと待てって!やばいって!
こんな高さから落ちたら死んじゃうよ!
あんた右脇腹に豆あたっただけだろ。
我慢しろ!
大体火気管制もクソも
そんなもんはなっから持ってねぇだろ。
や、やめろ。バカ。落とすなって。死んじゃうって!!

雉原:
大丈夫。戦死は二階級特進だ。
出世の大チャンス!
いけぇい。三等兵。大和魂見せてみろ!!
突撃ぃぃぃぃぃぃ!!!!!

や〜め〜て〜!
二階級特進したってしょせん一等兵じゃんかぁぁぁ!

ひゅ〜ん。……。ぽてっ。

万有引力の法則と、慣性の法則の絶妙なバランスにより
奇跡的にも私は黄鬼達が待ち受ける天守閣の真っ只中に
文字通り放り込まれた。
以外と広い天守閣。
黄鬼達のど真ん中に一人落下した私、桃太郎。
腰をさする姿が痛々しい。
……おいおい。
豆を握り締め、呆然と起ちつくす黄鬼達の後ろに
一際大きく身なりのいい赤鬼がいる。
恐らくこいつが司令官だろう。
なんという幸運。
奇襲作戦、うっかり成功してやんの。
偶然かつ言語道断な成り行きに
突っ込みようのない空気に支配された最前線天守閣。
………(無言)
鬼達との距離はわずか1メートルちょっと。
思い出したように二、三人の鬼達が豆を投げ始めるが
虚しくなって、すぐに止める。
そのまま見詰め合うこと数十秒。

黄鬼隊長:
も、申し上げます。司令官。
0330時、対空防衛部隊より報告!
どうやら防衛ラインを突破された模様!
至急、最終防衛ラインへの指示を…

司令官鬼:
ばかやろう!!!
一目瞭然だろそんなもん!!
何やってんだお前らは!!
とっとと、かかれ!!

司令官の号令が響き渡るや否や
性懲りもなく豆まきを再開する黄鬼達。
しかも四方八方から。
当然私にあたるよりも
対面の味方にあたる確率のほうが高い。
大体私は当たってもたいして痛くないし…。
ところが鬼達には効果てきめん。
ちょっと豆が掠ったぐらいで
悲鳴を上げてバッタバッタと倒れていく…。
それほど豆が苦手なのに
どうして豆を鷲づかみにできるんだ、お前ら!
おかしいだろ。
…まぁ、いいか。細かいことは。
いつもこんなもんだし。
……。
瞬く間に鬼達のうめき声があたりを満たし
そこいら中に同士討ちの黄鬼達が転がる。
おいおい…。

司令官鬼:
ばかやろう。
たびたび何やってんだお前らは!
とっとと、さがれ!!

今度も号令が響き渡るや否や
いきなり撤収をはじめる黄鬼達。
倒れていた奴までいきなり起き上がって撤収する。
おいおい…。

司令官鬼:
ふっ。ここまでくるとはたいした奴だ。
なかなかやるじゃねぇか。

はっきり言おう。
私は何もやっていない。
主人公であるにもかかわらず
第三部あたりからこっち、私は何一つやっていない。
世紀末の頃の“例の大王”よりも、やっていないだろう。
わけの分からないまま動物達に三等兵呼ばわりされて
挙句は鳥に首根っこつかまれ連れ去られ
落っこどされてここまで来たのだ。
自慢の剣術を一度も振ることなく
黄鬼達はあっさり全滅しちゃうし…。
全く何もやっていない!!

司令官鬼:
とにかくだ。お前はたいした奴なんだ。
しかし相手が俺とは…運が悪かったな。
俺様の前に姿をあらわした時点で
勝敗なんぞ決まっているんだ。
お前さんに勝ち目はねぇよ
手加減なしだ。ゆくぞ。こぞう。

そもそも私が雉のド阿呆に首根っこつかまれていた時点で
とっくに勝敗は決まっていたような気もするのだが。
こんだけ城に火ぃつけられて
青鬼達は支離滅裂に混乱して
黄鬼達は勝手に同士討ちして…
あんたにこそ勝ちはねぇだろう。
俺とあんたの一騎内なんて
もはや消化試合みたいなものなんだから。

だが、一応、やっておこう。
けじめみたいなものだからな。
修行の成果を見せてやる。

すらりと抜き放つ「鬼切り虎鉄」にやおら動揺し始める司令官。

司令官鬼:
き、貴様。まさか・・本物?

無論だ。司令官。
本物の虎鉄だ。
そして貴様には、本物の「桃切り一刀流」をお見せしよう。

司令官鬼:
ま、まさか!
最終奥義「エム・ケイ・ファ…」

っ斬!!!




危ないところであった。
あの時、あと一瞬、私の攻撃が遅れていれば
先にやられていたのは、確実に私の方だろう。
相手の殺気が熟する一瞬前。
その刹那の見きり。
私の会得した最強の剣技である。
最終奥義「(新名称引き続き考案中)」
全く最強無比の剣技であった。

司令官を一刀のもとに倒したあと。
いまだ燃え盛る鬼岩城の出口を探し
(猿渡さん。いい仕事しすぎ。)
右往左往しながらも、出会う鬼達をバッタバッタと切り伏せた。
結局ようやっと城の外に脱出した頃には
城内には私が切った鬼達の屍が累々と横たわっていた。

だいぶ切ったな。

とてもすがすがしい気分である。
次第に夜も明け、水平線から朝日が昇る。
朝日がこんなにも赤く、希望に満ちた光だとは!!
“コッケコッコー!!”
聞きなれた声が、さわやかな朝を訪れ知らせる。

雉原:
やぁ。三等兵。無事だったか。

お前は雉だろう!!
コケコッコ言うな!!

ひらりと飛び降りた雉原の背には犬塚と猿渡の姿もある。
何で俺は乗っけてもらえなかったのか…?
いや。この際。小さいこと気にすんのよそ。

猿渡:
見てたぜ。あんたの活躍をよ。
おっそろしく強ぇな。
この島の鬼、たった一人で、ほとんど切っちまったじゃねぇか。
こんなことなら、真正面から殴りこみかけたほうが早かったぜ。

犬塚:
同感だな。

雉原:
どうしてブリーフィングの時に
「桃の木一刀流」を極めたこと、言ってくれなかったんだ?
そう言うデータを把握していれば
それをもとに戦局をもっと有利に展開できたものを…。

それが人を役立たず呼ばわりした奴の言う言葉か!!
桃尻三等兵とか言いたい放題言いやがって!
お前ら…切る!!

一同:
ちょ、ちょっと待て。
な、な、なぁ。
俺たちゃ仲間だろ?
仲良くしようぜ。
桃太郎の旦那ぁ。

俺は三等兵じゃなかったのか?

雉原:
と、とんでもない。
今回のミッション成功により
少なくとも大尉昇進は間違いなし!
桃尻大尉どの!

桃尻?

雉原:
い、いえ。
も、桃太郎大尉どの!!

よし。まぁいいだろう。
とにかく鬼退治が終わったんだ。
昇進なんてどうでもいい。
早く山奥に戻って…お土産物屋さんはやらないけど
平和にのんびり暮らそう。

雉原



  果汁入り 2001/07/06(金)



よく、オレンジジュースやグレープジュース
などと銘打っているのに
堂々と「無果汁」と書いてあるものがある。
それは、べつにいい。
いいんだ。
これらの「オレンジ」や「グレープ」は
実際の果実とは色も味も明らかに違う。
全く違ったものとして認知され
自らのアイデンティティーを確立している。
いわゆる、オレンジ味やグレープ味であり
果実のオレンジや葡萄のフェィク(偽者)ではないのだ。

こういった「無果汁の果実味」の王様と言えば
やっぱり『メロン』であろう。
というよりも、いわゆる「メロン味」は
「本物のメロンの味」とは全く別のものとして
広く普及していった。
メロンソーダ、かき氷のメロン、メロンパン…
いずれも、いわゆる“メロン”ではありえない。
しかし、誰もが認知する、堂々たる“メロン味”なのだ。
だいたい、メロンはあんなに“緑”じゃない。
あんなにはっきりと“緑”の部分は
そりゃ皮だ。
食べる部分じゃない。
でもあの“緑”を見ただけで
人はなぜか、“メロン”を想像する。
実際のメロンの色を比較的忠実に再現しているのは
意外と「メロンパン」だろう。
だが、そのメロンパンにしても
あれは絶対メロンの味じゃぁない!!
しいて言えば「メロンパンの味」だ!!
いや、メロンパンの味を確立しているあたり
あるいは尊敬すべきことなのだろう。

しかし、私は、今日恐るべき物を口にした。
その名も…
『果汁入りメロンパン』!!!
うおぉぉぉぉぉ!!!
“メロンパンの味”にまぎれて微かに香る“メロン”風味!!
ぢつにおどろいた。
味は、要するに普通のメロンパンと
あまり変わらなかったような気がします(しくしく)。
でもね。
ふつーのメロンパンよりは若干“メロンっぽかった”よ。
ちょっとだけ…。

恐らくこれは当然の成り行きなのだろう。
おそらく「メロン味」がセンセーショナルなデビューを果たした当時
本物のメロンとは、たやすく庶民の口に入らないほどの
高級品であったのだろう。
「あぁ、魅惑のメロン。あの高級な味をもう一度…(しかも格安で…)」
こんな庶民のせつぢつな願いをかなえるため
多くの研究者達が必死になって
科学甘味料と酸味料と合成着色料とを駆使して
実物の「メロン」とは、ちょっと違うものの
なんとなく「メロン的」な味と色とを開発したのだろう。
これを目の前にした庶民達は
「おおぉ!これぞまさしくメロン。」
「あぁ、魅惑のメロン味がこんなにお手軽な値段で!!」
先を争ってメロンパンに飛びつき
いつのまにかメロンパンが今日の地位を築いたのだろう。
もちろん、メロンソーダしかり、かき氷メロンしかり…
しかし、相変わらず桐の箱に入った1個ウン千円のメロンを別とすれば
メロン自体はそれほど高級なものではなくなっている。
みなが実際のメロン味を知ると同時に
メロン自体がキングオブ果実の地位を失ったのだ。
もはや高級感を喪失したメロンに
「メロンっぽい味」によるごおぉじゃす感は無い。
メロン味の他の果実味に対する絶対的な優越性は無くなった。
従って、人々は他の果物と同じように
メロンの味にリアルさを求める。
ちょっとコンビニに行ってみるといい。
若い女性に人気の「夕張メロンのお酒」など
そりゃぁもう「メロ〜ン」って感じだ。
夕張感?あふれる一品といえよう。
だいぶリアルな味になりつつあるのだ。

そんな時代の移り変わりを前に
“メロンパン”がいつまでたっても“メロンパン味”
であり続けることは難しい。
“メロンパン味”と“実際のメロンの味”との融和が
なされ始めたのである。
恐らくその先駆けとして位置付けられるのが
『果汁入りメロンパン』
であるといえよう。
“メロンパン”が“メロン”を意識し始めたのだ。

もちろん私も“メロンパン味”をこよなく愛する
メロンパン愛好家の一人である。
だが、“メロン”より生まれ出でし“メロンパン味”が
“メロン”への回帰を模索し始めたのなら
その歴史的な展開に敬意を表さねばならない。
時は流れうつろうものである。
『今日のメロンパンは明日のメロンパンへの
 ひとつの通過点に過ぎない。』
    犬司著「メロンパン千夜一夜」より抜粋



最後に一言。
従来型のメロンパン全員に告ぐ!
今すぐ「無果汁」って書いて出直して来い!!




  桃の伝説 第三部 2001/07/06(金)



注:この文章は、『桃の伝説 第二部』を読んでからお読みください。

あれから半年が経過し
私はようやく最終奥義を会得し修行を終えた。
今の私は桃の木一刀流正当継承者にして
第十四代桃太郎である。
第十三代のことは…忘れてくれ。
今の私は、鬼退治のことで頭がいっぱいなんだ…
鬼が島へと向かうべく、はるばる海までやってくると
突然、何者かに声をかけられた。

……
よう。あんただろ。
一目見てわかったぜ。
遅かったじゃねぇか。すっかり待たされたぜ。
猿も雉も、もう集まってる。
偵察部隊の話じゃぁ、鬼が島のほうも
だいぶ騒がしくなっているようだし
もう、あまり時間もねぇ。
とにかく、みんなのもとに案内するぜ。
自己紹介はその後だ。
さぁ。ついて来な。

私に話しかけてきたのは
紛れも無く、犬、だった。
……
なんなんだ。
いったいなんなんだ。
この犬、なぜか私の鬼が島行きを知っている。
だいたい何でこの犬“タメぐち”なんだ。
なれなれしい。
そもそも、犬がしゃべるな!!
……
しかも、猿と雉も私を待っていると言う……
って誰だ!そいつら。
もちろん猿と雉にも知り合いはいない。
こいつら、いったい…
しかし、そんな私の疑問を全く意に介さず
犬は私を海岸付近の岩穴に連れていった。

雉(きじ):
ようやくあらわれたな、桃太郎。
我が空挺師団の偵察部隊からの情報によると
ここ数日、“鬼が島”の鬼どもの動きが
大変活発化しているらしい。
近日中に大規模な侵攻作戦が展開されるものと予想される。
もちろん海岸線での防衛ラインを確立し
迎撃体制を整えるのが望ましいが
あいにく、この付近の戦力で、それは不可能だ。
なにより、海軍力の不足が致命的だ。
もはや一刻の猶予も許されない!
そこで。
敵軍がこちらに侵攻を開始する前に
我ら少数で“鬼が島”に乗り込み
なんとしでも鬼どもの侵攻を阻止しなければならない。
さっそくだが、「鬼が島上陸作戦」ブリーフィングをはじめる。

おいおい。
なんなんだ。
なんだか、ものすごいことになってるぞ
「鬼が島の鬼退治」って…もっとお気楽なものかと思ってた。
たった一人島に乗り込んで
群がる鬼どもをバッタバッタとなぎ倒す…
そんな痛快なものを想像していたのに。
どうも現実は厳しいらしい。
山奥にこもっている間に
なんだかすごいことになってるぞ。
しかも、私の知らないまに
「鬼が島上陸作戦」の一員にされてるし…

雉:
まずは簡単に自己紹介しておこう。
私は空挺第一師団第8空戦部隊所属、雉原中尉だ。

猿:
第8空戦部隊…たしか…通称「サンダーボルト」部隊。
おどろいた。あんたトップエリートじゃねぇか。
霞ヶ浦沖の攻防での「ローリングサンダー作戦」
確かあんたが指揮したんだろ。うわさは聞いてるぜ。
おれは、陸戦師団第117工作部隊「モンキーハンド」所属。
猿渡伍長だ。
もっぱらトラップの設置や解除、軍事施設等の爆破工作担当だ。

犬:
そして俺は
陸戦師団第88特殊偵察部隊「サイレントウルフ」所属の犬塚だ。
階級は猿渡さんと同じく伍長。
潜入偵察活動から奇襲、突撃にいたるまで
あらゆる特殊任務を遂行する
少数精鋭の特別陸戦部隊所属だ。
で?桃太郎さん。あんたの所属と階級は?

へっ?
えぇと…君達、軍人さんなの?
所属?階級?なっ、何のことでしょうか…

猿渡:
おいおい。あんたまだ未配属なのか?
うそだろ。
勘弁してくれよ。人間達はやる気があんのか?
こっちがこれだけの面子をそろえてきてるのに
なんで総大将役のあんたが
まだ配属も決まってない新兵なんだよ。

犬塚:
おいこら。桃尻三等兵!
…お前のことだよ!桃尻三等兵。
まいったね。ほんとに。
なんで新兵なんだよ。
おまえさん。なんかとりえはあんのかよ。
だいたい、きびだんごは持ってきてんのか?

桃尻って…ひどい。
とりえ…ですか。しいて言えば…剣術を少々…
それと、きびだんごは…私、甘いものは苦手なんで…

犬塚:
はっ。おどろいたね。
“桃太郎”やってて“剣術を少々”?
要するに何のとりえも無いってことか。
おいおい。正規の軍事訓練受けてきたのかよ。
しかも“きびだんご”すら持ってきてないってよ。
まいったね。
あんたが甘党かどうかの問題じゃぁねぇだろう。
全く。話にならん。
どうやらこの三等兵には今回のミッションの指揮は無理だ。
雉原さん。階級からいっても、あんたが指揮を執ってくれ。

猿渡:
同感だ。でなきゃこのミッション降ろさせてもらおう。

雉原:
おいおい。貴官らは私同様
好みで命令を拒否できる立場には無かろう。
だいたい我らは上層部の命令で動いてるのであり
きびだんご欲しさにミッションを遂行するわけではあるまい。
だが、しかし。
今回のミッションは緊急を要する特殊任務だ。
いくら桃太郎とはいえ経験の少ない三等兵に
実線指揮を委ねるわけにはいかないな。
今回に限り指揮官は私が代行しよう。
超法規的措置とご理解願いたい。

犬塚、猿渡:
了解だ。

わ、わたくしも…了解です…

雉原:
では、作戦計画を説明する。
まず、明晩1900時、鬼が島に向けて出発。
2000時鬼が島北岸に上陸。直ちに偵察、哨戒を行う。
これは犬塚伍長にやっていただく。
同時に私と三等兵でベースキャンプの設営を行う。
また猿渡伍長には鬼軍本拠地である鬼岩城の北部一帯に広がる
雑木林に多数のブービートラップを設置してもらう。
犬塚伍長も偵察終了次第、猿渡伍長の指揮下に入ってくれ。
翌0200時を目標に可及的速やかに各作業を終了するよに。
敵軍の構成はもっぱら青鬼主体であると報告されており
彼らには夜目が利かないという弱点がある。
従って、夜間の迅速な作業こそが
今回のミッションの生命線である。
0200時、犬塚伍長、陽動作戦開始。
できるだけ多くの青鬼達を引き付け
トラップを敷設した北部雑木林におびき出してもらいたい。
猿渡伍長と連携して
できるだけ多くの青鬼達を混乱状態にして欲しい。
あくまで、雑木林にくぎ付けにすればよい。
包囲殲滅が今回の目的ではない。
今回のミッションの目的は敵軍の侵攻作戦阻止にある。
そのためには敵軍を混乱に陥れ
敵の指揮官ただ一人を討ち取ることができれば十分である。
0300時、私は三等兵をつれて、空から敵軍の本拠に降下する。
青鬼達が出払った空城を急襲し、一気に指揮官を討ち取る。
陽動作戦と奇襲作戦の連携が、ミッションの成否を左右する。
なお、陽動部隊は0300時に北岸より退却。
奇襲部隊は任務終了次第南岸方面へ上空より離脱する。
以上。
貴官らのご意見は?

猿渡:
陽動作戦とトラップによる敵軍の混乱。
その隙を突いて上空からの奇襲作戦。
一撃離脱、撤退。
例の「ローリングサンダー作戦」の再現ってわけか。
それしかないだろうな。
異論は無い。

犬塚:
同感だ。

え、えぇと…。指揮官との一騎うちと言うのは
私のお仕事ですよねぇ。

雉原:
無論、三等兵の任務だ。
指揮官クラスの鬼となると
さすがの陸戦部隊の猛者達でも手に余る。
貴官の「桃切り虎鉄」以外にはできない任務だ。

ってぇことは…
つまり期待されてるのは私ではなく「虎鉄」のほうですか…

雉原:
無論だ。三等兵。

ちゅど〜ん(号泣)。
あの血の滲むような修行はいったい…。
現実の鬼退治が
かくも厳しいものだったとは…
こなけりゃよかった。

桃太郎の壮絶な後悔をよそに
「鬼が島上陸作戦(ローリングサンダー作戦)」
は決行の夜を迎える…

<オチの決まらぬまま…みきり発射の第四部へ>




  桃の伝説 第二部 2001/07/06(金)



注:この文章は、『桃の伝説 第一部』を読んでからお読みください。


侍との修行が始まった。
厳しい修行だ。
山奥に分け入り、この師匠(侍)と寝起きをともにする。
いついかなる時にも気が抜けない。
師匠は突然、私を打ち、突き、払う。
わずかの隙も見せることはできない。
わずか三日間で私の体は痣だらけになった。
なぜ、こんな目に…
などとは思わない。
これは私が自分で選んだ道だ。
ただひたすら
いかに相手の虚を突き
いかに相手の息の根を止め
いかに自らの隙をなくし
いかに自らの命を守るのか
という実践的な剣術のみが叩き込まれた。
武士道精神だの剣術家の心得だの
そんなものには目もくれない。
単に相手を倒すための技術として
剣術を極めるための修行であった。

この師匠は、まさしく本物だ。
本当に強い。
強すぎる。
「力をくれてやる」と、言うだけのことはある。
恐らく、この師匠の下で修行し、剣術を極めれば
鬼をも倒す圧倒的な力が手に入るだろう。
その点、疑問をさしはさむ余地も無い。
しかし、修行が半年も過ぎた頃
幾つかの疑問が私の脳裏を掠めた。

まず、疑問1
なぜこんなところで山ごもりをしなければならないのか?
というのもこの修行場は、実は老夫婦の住んでいた村から
わずか1時間ほどのところにあるのだ。
お爺さんとよく山菜を採ったのは、すぐそこの斜面である。
村の人達もよく来ていたはずだ。
近頃でもときたま見かける。
しかも、師匠も頻繁に家に帰っているらしい!!
夕方ふらっといなくなって
翌朝すっきりした顔で戻ってくるのをよく見かける。
私だって「通学」で修行してもよさそうなものである。
まさに気分は駅前留学!!
……。
だが、どういう訳か、私は実家から1時間ほどの山奥で
“人目を避けて?”山ごもりして修行をしている……

そして、疑問2
どういう訳か生活が保証されている。
つまり、私達二人は日がな一日剣術の稽古に明け暮れ
例えば食料ひとつとっても自分達で採ってはいないのだ。
にもかかわらず、私達がねぐらにしている洞窟に戻ると
焚き火がともされ、食事ができている。
師匠に尋ねても、笑ってばかり。
…まぁいい。とにかく食っとけや。
これである。
しかも昨日の料理など間違いなくうちのお婆さん得意の
「桃汁」であった。
…これだけは、苦手なのに……
どう考えても、村ぐるみで私達の修行生活を
“影ながら?”サポートしているようなのである。

さらに、疑問3
仮に、村ぐるみで私の鬼退治を応援しているとしよう。
だが、どうしても解せないことがある。
鬼はたいてい「鬼が島」に生息しているのだ。
そして、その「鬼が島」はもちろん海のど真ん中にある。
そして私達の村は山奥にあるのだ!!
おわかりだろう。
我が村には鬼は絶対に来ないし、鬼の被害を受けないのだ。
近所の山に出没するのはわずかの妖怪ともののけたち。
それだって、サンとアシタカがあらかたやっつけちゃったし…
(注:『もののけ姫』はそう言う話じゃありません。)
とにかく鬼退治のメリットはこの村には無い。
本当に村おこしのために過ぎないのなら
桃から生まれたところだけじゃなく
鬼退治したところまで全部
“でっち上げ”てくれればいいものを…
もちろん、実際に鬼を退治して
沿岸地方から感謝感激の旅行客を当て込む
という作戦なのかもしれないが
だったらまずは近所の妖怪やもののけを一掃して
近隣の山村からの旅行客をゲットできそうなものだし…
絶対にその方が鬼退治よか簡単だろ!
……わからない。

そんな疑問を抱きつつも
私の修行は、はや一年を迎えようとしていた。

……
もう、そろそろだな。
ぼうずよ。だいぶ強くなったじゃねぇか。
…いや。謙遜することはねぇ。
実際たいした腕を身につけたよ。
人間相手だったらよほどの剣豪相手にしても負けねぇよ。
はっきりいって無敵だ。
だがな、鬼は別だ。
奴らを相手に勝つには、最終奥義を会得しなけりゃならねぇ。
桃の木一刀流正当継承者のみに伝授される
桃の木一刀流最終奥義だ。
いまから、それを伝授する。

師匠が厳かに宣言したとき
私の体に、稲妻が走る思いがした。
今までの修行の最後を飾る、門外不出の秘奥義。
これだけの強さを誇る師匠が
自ら『最終奥義』と称するほどの、究極の剣技。
いったいどのようなものなのか……

……
ぼうず。桃の「食べごろ」ってやつを言ってみろ。

へ?…な、なんですと?
桃の…食べごろですか?
えぇと。
やっぱし熟しきるちょっと前ぐらいの頃が…

……
そうだよぼうず。そのとうりだ。
桃って奴ぁ、熟しきっちまうと水っぽくていけねぇ。
形も崩れやすく皮も剥きにくい。
かといって、サクッと歯ごたえがするようじゃ
中途半端な林檎食ってるみってぇで、うまくねぇ。
きっちり熟していながら、完熟の一歩手前!
この一瞬の見極めが肝心だ。
剣術も…おなじだ。

???
あ…あのう。
全く、お話が見えてこないんですが。

……
ぼうず。納得してねぇ顔だな。
いいか。よく聞け。
剣術においても、相手の殺気、勝機が熟する直前
その刹那に生じる一瞬の虚を捉えることが極意なんだ。
どんなに剣術に長じたものでも
自ら打って出る直前の一瞬には、必ず虚が生じる。
その隙を逃さず、神速の一太刀をもって切り伏せる!
これが桃の木一刀流の奥義だ。

なぁんだ。師匠。
だったら最初からそういえばいいじゃないですか。
“桃”は関係無いでしょう。

……
おいおいぼうず。
俺たちゃ“桃太郎”じゃねぇじゃ。
“桃”が無関係なわけないだろう。

桃から生まれたのがでっち上げだって言ってたの
師匠じゃないですか!!!

……
うるせぇ。とにかく俺は桃が好きなの。
いちいち、ちいせぇやつだな。
とにかく、今からその最終奥義って奴を伝授してやる。
これが会得できたら、免許皆伝ってわけだ。
では。
桃の木一刀流最終奥義!!!
その名も『MK-5』(エムケイーファイブ)!!

えぇっ!!!!!
い、いきなり横文字ですかっ、師匠。

……
だってカッコイイだろう。

…いや…その…カッコイイって…
剣術の奥義にカッコよさ求めてもしょうがないでしょ。師匠。

……
うるさい黙れしゃべるな。
とにかく俺がそう名づけたの!

…はぁ…。
MK-5ですか。えぇと。松井・清原、5ホーマー…ですか?

……
馬鹿ヤロウ!巨人の話は二度とするな!
俺はヤクルトファンだ。
『MK-5』っていったらお前。文字どうり
『マジで、完熟、5秒前♪』だろう。

ヒっ、ヒロスエですか、師匠!!
なんでいきなりヒロスエなんですか師匠!!!
しかもだいぶ古い歌だし誰もわかってくれませんよ!!!
(注:正しくは『マジで恋する5秒前』。
   ちなみに広末本人がMK-5と略称していた。
   さらにちなみに、筆者は決して
   広末ファンではないので要注意!!)

……
いいんだよ。だって好きなんだよ。ファンなの!
相手が打ちこんでくる瞬間を見逃さず
「♪とっても、とっても、………とっても隙アリよ。」
とか心の中で歌いながら一刀のもとに切り伏せる!
「ダーリン、なんまいだぶ、ダーリン♪」
くぅ〜。決まった!って感じ。
この一太刀の感触がたまらんね。
まさに、最・終・奥・義!
さぁ。伝授開始だ!

…馬鹿だ。
もう一度、はっきり言おう。
この師匠。馬鹿だ。
馬鹿ヤロウだ。
決して殺人剣を手にしてはいけないタイプの
アブナイ馬鹿だ。
だが、この奥義。
名前はともかく、とてつもない一太刀だ。
最終奥義の名に値する剣技と言えよう。
桃の木一刀流最終奥義『(新名称検討中)』。
必ず会得してみせる。

そして、会得した暁には
まずこの馬鹿を切る!!

そして、いよいよ鬼退治だ!!!!

<まさかの第三部へ>




  桃の伝説 第一部 2001/07/04(水)



私の名は…桃太郎。
もちろん恐らく、本名ではない。
私を育ててくれた老夫婦が私を桃太郎と呼んでいるのだ。
なんでも…
桃から生まれたのだそうだ。
……
最初に言っておくが、私は紛れもなく人間だ!

老夫婦の話によると…
ある日、お爺さんが山で何者かにシバかれ、
お婆さんが川で雀卓を囲んでいると
川上から大きな桃がどんぶらこと流れてきたそうだ。
それを持ち帰って真っ二つに割ってみると
私が出てきたのだそうだ。
なにぶん幼い頃言われたことなので
あまり正確には覚えていないが、恐らくこんな内容だったと思う。

とにかくこれを聞いて以来、私は桃が食べられない。
お手ごろサイズの桃の実の中にも
ほんの胎児ほどの大きさの人間の子供がいるようで…
思いっきりかじった瞬間に
腕とか“ぐにっ”って噛んじゃったりと想像すると…
とても食べることは出来ない。
その割には、今でも老夫婦は桃が大好物なのが気にかかる…

今思うと、私はだいぶ危機一髪な出生をこえてきたようだ。
もちろんお爺さんが桃を真っ二つにかち割ったとき
私ごと真っ二つにされていた危険も考えられるが
なにより、誰にも拾われずに海まで流されちゃったことを思うと…
そのまま海を渡り南の島の浜辺あたりで拾われていたなら…
私の名前はおそらく
ダニエル・ザ・ピーチボーイ
ニックネームはピンク・ダニー。
……
よかった。国内で拾われて。
老夫婦には感謝せねばなるまい。

そしてこの老夫婦は、どういうわけか
私に“鬼退治”を期待している。
なぜか…は、よくわからない。
だが私にとって理由などは必要ない。
とにかく彼らの期待にはなんとしても応えたい。
それが、私をこれまで育ててくれた彼らに対する恩返しなのだから。
だから、私は、力が欲しい。
かの鬼どもを打ち倒すだけの、圧倒的な力が欲しい。
そんな私の願いが通じたのか
ある日、一人の侍が、私の前に現れた。
彼は私に衝撃的なある事実を告げた。

……
こぞう。名前はなんと言う。
ふぅん。桃太郎か。
なるほどねぇ。お前さんもか。
まぁ、こんな寂れた山奥の村じゃぁよくある話だな。

どういうことなのか、はじめて聞いたときには全く理解できなかった。
「お前さんもか」?
私以外にも桃太郎という名前の人がいるのだろうか。
だが、それでは、「山奥ではよくある話だ」というのが飲みこめない。
いったい、何なのだ…。

……
ふふぅん。
お前さんまさか、桃から生まれたなんてヨタ話
頭ッから信じているわけじゃぁねぇだろうな。
…おいおいよしてくれよ。
そんな馬鹿な話はねぇだろう。
あれはよ、つまりこういうこった。
このあたりの山奥の村じゃ
とてもめぼしい産業なんてありゃぁしねぇ。
きこりでもするか、山菜や川魚でも取るか
いずれにせよ苦しい生活だ。
こういうさびれた村がもっと裕福な暮らしをするためには
なに考えると思う?
観光業だよ観光業。
ちょっとした伝説でっち上げて
それを客寄せパンダにして旅行客集める。
これが一番早ぇんだよ。
桃から生まれてきた男が、鬼を退治してみんなのヒーロー。
そんなヒーローが、村でおみやげ物屋でもやってごらんよ。
とりあえず見にくる物好きは大勢いるだろ。
そんでお土産買うわ、宿屋に泊まるわ、帰りに蕎麦でも食って帰るわ
もう、村じゅう笑いがとまらない。
フレームアップ(でっち上げ)→イメージアップ→収入アップ
通称トリプルアップ大作戦。
過疎化の進んだ寒村救済の定番メニューって奴さ。
足柄山あたりで鉞かついで熊乗り回してる金太郎とかいうのも
このトリプルアップの成功例のひとつさ。
あとは、竹の中から女の子が出てきたりな。
まぁ、いたいけな子供が出しに使われるんだから
あんまりいただけねぇけどな。
しかし、実際のとこ、こんな苦しいご時世だろ。
親に死なれた孤児だってたいして珍しい話じゃない。
そんな孤児たちに村のヒーローとしての第二の人生。
孤児の救済と村の救済。
一石二鳥なら非難する筋合いでもねぇかもな。
ちなみに。
お前さんの桃太郎ってやつはこのあたりじゃ最近の流行だ。
柿だの梨だの林檎だの、種類はいろいろだけどな。
…それで、
行くのかい?…鬼が島に。
強ぇぞ。鬼は。大体あの金棒がやばい。
雷とかはでねぇけどな。はは。
…えっ?ばか、あれはただの嘘っぱちさ。
雷はでねぇよ。
雷様とかいうのは鬼とは別もんだ。
大体自分で雷出して金棒持ってたら自分に落雷すんだろ。
ちょっと考えりゃわかるこった。
それでよ。
今の話し聞いて、まさか本気で鬼退治に行くわきゃねぇよな。
やめとけやめとけ。
今日び、こんな寂れた村の村おこしに命かけてどうすんだよ。
“鬼退治”なんて、村の奴ら単なる思いつきで言ってんだから。
無責任なもんだよ。真面目に受け取るなって。
もっと楽しいこと考えてさ、面白おかしく生きようぜ。なっ。
……
おいおい。
本気かよ。本気で行くのか?
いったい、何のために。

何のためだろう。
あの老夫婦は本当に単なる村おこしのために
私を死地に向かわせるのか?
あれほどかわいがってくれたのに。
まるで本当の子供のように。
私は…私はいったい…なんなのだ。
………
やはり、行こう。
私は、私の答えを見つけなくてはならない。
自分を探すために。
今は、戦う。
鬼を倒し、その向こう側にある自分を…見つける。
私は、一切の迷いを捨て
侍の目を見据えた。
「力が、欲しい。鬼を倒す力が、欲しい。」

……
おもしれぇ。
おもしれぇじゃねぇか。
いい目してるぜ。
そうか、力が欲しいか。
くれてやる。
お前には俺のとっておきをくれてやるよ。
「秘剣、桃の木一刀流」と、この「桃切り虎鉄」、通称、鬼殺し。
日本酒じゃねぇぞ。日本刀だ。
お前さんにくれてやる。
圧倒的な力ってやつだ。
こいつで鬼を倒すもよし。
あるいは人を切りまくって
鬼をも超える修羅になるもよし。
そいつは、お前の自由だ。
力は…いいぞぉ。
ちっぽけな正義など蹴散らしてくれる。
つまりさ、お前の中の悪魔が見てぇんだよ。
さぁ、ついてこい。

この侍は実に危険だ。
私の魂がそう叫んでいる。
だが、もう後戻りは出来ない。
いや、するつもりも無い。
たとえ悪魔に魂を売り渡そうとも
今、私には鬼を倒す力が必要なのだ。
この侍は、その力を持っている。間違いなく。
だから私は、この侍についていく決心をした。

最後に、侍は名を名乗った。

……
こぞう。
俺の名は…
第13代、桃太郎。
桃の木一刀流正当継承者にして、「鬼狩人」だ。

…「鬼狩人(デビルハンター)」
…っていうことは
あなたも村おこしに成功したんですね。

……
こぞう。
それ…言うな。
頼むから…(泣)。

<第二部へ続く>




  板橋魂 2001/07/01(日)



私の板橋区民人生もあと20数時間ほどで終わりを告げる。
私が27年間の人生を過ごしてきた板橋区。
あぁ板橋、我がふるさと。
あぁ板橋、こう見えても23区
あぁ板橋、でも山手線ゲームではなかなか出てこない。
あぁ板橋、かろうじて電話は03。
あぁ板橋、でももうちょっとで埼玉県。
あぁ板橋、歴史は古いが空襲で全滅。
あぁ板橋、今じゃ単なる住宅地。
あぁ板橋、23区なのに専業農家がいるらしい。
あぁ板橋、常盤台には牛がいる(人より多い?)。
あぁ板橋、練馬大根は板橋で作られる。
 (もう練馬では作ってないらしい)
あぁ板橋、それじゃ“板橋大根”では売れないの?
あぁ板橋、東京大仏がある。
 (えっ?なにそれ?なんかのギャグ?)
あぁ東京大仏、要するに普通の大仏さん。
 (鎌倉ほど大きくないし、奈良ほど歴史も無い) 
あぁ板橋、もうかんべんしてくれ。
………

皆さん、板橋区がどの辺にあるのかご存知だろうか?
そう。東京の北の方角。っていうか北のすみっこ。
北方4区と呼ばれる板橋、練馬、北、足立、の中で
その最北端を誇るのが板橋である。
道路交通網で言えば、中山道(国道17号)が縦断し
また首都高速5号線も通っている。
この首都高は埼玉県内で外環と交わり
関越道、東北道、常磐道へとアクセスしている。
さらに東北、上越、両新幹線がはじめて東京入りするのも
実はここ板橋だ。
うおぉぉっ!!なにげにすごいぞ板橋区。
まさに東京の北の玄関口だぁ!
……
……
そう、まさに玄関口。
そして、玄関といえば……
そりゃぁもう、みんな素通ーり!
……
まぁ、玄関で立ち止まる奴は、普通いないな。
恐らく私の知る限り、玄関で立ち止まる人は
「建物探訪」のあつしさんぐらいだろう。
「ほぉ。広い玄関ですねぇ。」
「これはまた、おしゃれな下駄箱ですね〜。」
………
とにかく一般の人は素通ーり。
恐らく初めて車で東京入りする東北人のうち
豊島区池袋のサンシャイン60を見る前に
東京入りを果たしたことに気がつく人はいないだろう。
おそらく文京区の東京ドームあたりを見て初めて
「ひゃー。と…東京って、でけぇ建物さ多いべなぁ。」
と、思う東北人が圧倒的多数を占める。
ところがどっこい。
ずっと手前の板橋区はすでにとっくに東京都なのである。

大体新幹線だって板橋区をほんの少し掠めているだけ。
本当は直接北区に通すつもりが
用地問題がこじれて板橋区通ったんじゃねぇかと思うほど。
恐らく埼玉県の大宮駅をスタートしてから
一番スピードが乗ってくるのが板橋を通過するあたりだろう。
それこそ何事も無かったかのように
一瞬で板橋区と北区を駆け抜け、一刻も早く上野を目指す。
通りすぎるなんてもんじゃない。
もう、蹴散らしていくって感じ。
東北新幹線に蹴散らされてる東京都板橋区……
これでいいのか板橋区!!

それでも。
大学時代、私が所属するサークルでは
板橋区の私と東村山市のO黒君の二人が
北方ツートップと呼ばれていた。
O黒君の年賀状など「東京都 東村山市 本町…」という
正式な住所で送られてきたためしがなかった。
「東京都 東村 山市本町…」
おいおい、東村って……
そんな漠然とした村、自作すんなよ。
しかもちゃんと届いてるし…
彼よりは間違いなく東京都民であったと確信している。

とにかくわれわれ板橋区は正式な特別23区の一員である。
その誇りを持たねばなるまい。
たとえ
北東京の崖ップチと呼ばれようとも
埼玉県へのカウントダウンと呼ばれようとも
東京都内の北関東と呼ばれようとも
お勝手口のドアマットと呼ばれようとも
……こ、これはひどすぎる…
大体お勝手口って…すでに玄関口ですらないのですか。
しかもそのドアマットって…靴の泥落しってこと?
たしかに東北地方からのトラックについてる雪の大半が
板橋区で落とされていくような気が…
……あんまりだ。みんなあんまりだよ。
……よってたかって。

そもそも30数年前、板橋から練馬区が分離独立した頃から
板橋の苦難の時代が始まったといえよう。
池袋へ一発アクセス可能な東武東上線沿線の大半を
練馬区独立によってもっていかれてしまいました。
とりわけ、成増、光が丘。
光が丘にいたっては近年大江戸線開通により
新宿新都心高層ビル群へ一発アクセス可能となり
もはや飛ぶ鳥も落とす勢いである。
それに引き換え板橋区に残ったのは
常盤台、上板、中板、下板橋…
このあたり、行って見ればわかります。
もう、お山の上の別世界。
人口と家畜数、宅地と農地、比率を出すのが怖いほど。

そして20数年前
そんな板橋に満を持して登場したのが
画期的な超高層集合住宅、高島平団地!!
当時の団地ブームのさきがけとして華々しく登場し
あっという間に自殺の名所となって華々しく散った
ダークな住宅地高島平。
ちょっと言いすぎ?大体俺20年以上住んでたし。
生まれも育ちも板橋区高島平で
ちゃっきちゃきの団地っ子。
団地内ドロケーに関してはオーソリティーである。
知ってます?ドロケ−。
泥棒と警察にわかれてやる鬼ごっこのようなもの。
そりゃぁもう団地内ならではの特殊な技術が必要。
ダミーエレベータを使ったかく乱テクニック。
非常階段の扉開閉音をつかった高度な逃走技術。
駐輪場潜伏テクニック。
………
おや?だいぶ脱線した。
えぇと…。
これはおいといて…

そして10年ほど前
やっとのことでJR埼京線の板橋駅ができたかと思いきや
これもほとんど
沿線住民に一応の敬意を表しました
とういう感じのしょぼい駅。
(またまた言い過ぎか?大体俺利用してたし)
でもどんなに贔屓目に見ても
北区赤羽と豊島区池袋を結ぶちょうど中間点に
たまたま一駅欲しくて作ったとしか思えない。

そして現在
結局板橋に残されたのは練馬大根と東京大仏。
……
おいおい。
……
だいたい東京タワー、東京ドーム、東京ディズニーランド…
およそ“東京”の名を冠するもののうち
なぜに東京大仏だけが名所たり得ないのか。
(言うまでもねぇだろ!!)
なぜに練馬大根は板橋大根たり得ないのか。
(っていうか板橋が練馬の名を語って大根作ってんだろ!!)
あぁ、無念。
かくも迫害され続ける板橋。

だが板橋区民よ。
我ら板橋が“単なる住宅地”であることこそ
我らが誇るべきアイデンティティーであると知れ!!
我ら板橋が東京近距離圏の一大ベットタウンであることを
決して忘れてはならない。
都心で働く多くの企業戦士達に安らぎを与えられるのは
港区でも千代田区でも中央区でもなく
この板橋であるということを!!
今風に言うなら“癒し系”。
しかも、戦後出来た町並みが多く整理計画が立てやすい。
その利点を生かしてニョキニョキと建ちまくる団地、マンション。
清掃工場はあるわ、浄水場はあるわ
都営地下鉄の車庫まであるわ……
それこそ首都圏の用地問題などへのかっぱ。
我らこそが東京を支えているものと自負してよいだろう!!
さすが板橋。
首都機能のために自ら身を投げ出す犠牲的精神!!!
質実剛健な“草の根”魂!!
おぉ称えるべきかな称えるべきかな。
江戸時代、中仙道第一の宿場町として多くの旅人の疲れを癒し
戦前戦後を通して東京の北の守りとして立ちはだかり
そして今現在まさに多くの戦士達に“癒し”と“生活資源”とを
与える、僕らの故郷板橋区。
まさにこれこそ“板橋魂”!!

別に板橋区長からいくらかもらってるわけではありません。

でもね。
とりあえず川崎に引っ越します。
わたし、犬が大好きなんですよね。
板橋だとペット飼えるマンションって少ないんですよ。
やっぱりそう言った意味でベットタウン?
ペットタウンじゃないんですよね(かなりベタ)。
…今度のマンションはペットが飼えるんです。
まぁこんな簡単な理由で、今まで褒めちぎった板橋魂
捨てるつもりは無いんですけど…
でも、引っ越した先のマンションのお隣さんとかで
かわいいミニチュアダックスでも見つけた日にゃぁ
ペットタウン川崎に魂売り渡す自信あり!!
しかもあっさりと格安で!
……情けなひ。

板橋区民の方、“板橋魂”受け継いでください。
川崎市民の方、“川崎魂”教えてください。
そしてここからが重要。
川崎市幸区周辺でワンちゃんを飼っている方
お宅のワンちゃん、一度でいいからなでさせて!!

はぁ。いぬいぬ。
いぬってかわいい。

おぉ!!!
そんなこと言っとる場合ぢゃない!!!
荷造りせねば…

唐突ですが、では、また。
10日後ぐらいに…。





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