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CoolandCool >> 写真とブログ講座 >> まだ終わらんよ >> Hi Jack!完結編
 

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  Hi Jack!完結編 2002/01/17(木)



下らぬ夢の名残り…
今日は昨日のお話の続きです。
昨日の駄文をまだお読みでない方は
とりあえず昨日のをお読みになってからこちらにいらして下さい。

さてさて。
全くわけも分からないまま
ドイツ鉄鋼労働組合過激派の皆さんによるハイジャック事件に
人質として参加することが決定した私。
O君と警察官のてきぱきとした打ち合わせのすえ
まさに“とんとん拍子”に
ハイジャック機乗り込みの段階まで来てしまいました。
大勢の警察官に囲まれて
連れてこられたのは羽田空港の滑走路。
そうそう。
ここのハイジャック事件特別捜査本部って
なぜだか制服着た警察官(要するにお巡りさん)ばっかりで
構成されているからとっても不思議。
みんな見るからに下っ端ばっかり。
偉そうな人がひとりもいません。
空港の警備員のほうが遥かに頼もしく見えるのが
とっても泣かせます。

で、滑走路にたどり着くと
遥か前方にお目当てのハイジャック機が止まっています。

まず、何が驚いたって…
滑走路のほかの部分はまったく平常業務してやんの。
ハイジャック機を遠巻きにして警官隊が控えているのに
滑走路のクルー達は当のハイジャック機を迷惑そうに眺めながら
すぐ近くで次の飛行機の離陸準備をしているんです。
………

「空港自体は平常業務中だから
 あまり周囲に迷惑をかけないようにね。」
警察官の途方も無く間の抜けた忠告。
それに対してO君は
「大丈夫です。慣れてますから。」
何にだよ!
全く訳がわかりません。
O君の得体が知れません。
しかし、ハイジャック事件における“人質交換”初心者の私にとって
頼みの綱はどうやらこのO君だけ。
すべて彼に任せるほかありません。

「で、肝心の飛行機のチケットは
 君らと交換される安田さんご夫妻から受けとってくれ。
 藤島君は奥さんと交換だから
 安田夫人から受け取るように。」
………
えぇと…
ハイジャック事件の最中に
飛行機のチケットってそんなに“肝心”ですか?
まぁ、いいでしょう。よくわかりません。
とりあえず我々が命がけで助けるのが
“安田さんご夫妻”であると分かっただけでも良しとします。
しかも私の担当は奥さんのほうだそうです…。

「さて、それでハイジャック機へ乗りこむルートなんだけど
 ここから機までの間に、ほら、20個のパイロンが見えるでしょ。
 君達はあのうちの6個をたどって、機に近づくことになってるから。」
なんだよそのややっこしいやりかたは!!
なんでもっとさらっと行かないかな…。
………。
警察からO君に手渡されたメモには
現在地とハイジャック機の間に20個の点が描かれ
そのうちの6個に丸がついている。
「分かりました。大丈夫です。慣れてますから。」
こればっか連発しているO君。
さも当然、といった感じで了解しています。
こういう人質交換の方法もやはり“標準的な”やりかたなのでしょう。
よくわかりません。

「じゃ、フジサンは俺の後についてくれば大丈夫だから。」
フジサンとはもちろん私のこと。
藤島健司という名前に小学生当時つくあだ名と言えば
フジサンかフジケンのどちらかが相場。
O君はいうまでもなくフジサン派でした。

さて、それではとばかりに
いよいよハイジャック機へと向かうO君。
するとなぜか、警官隊が潮のごとく引き
周りで働く空港関係者たちもまた
蜘蛛の子を散らすようにいなくなってしまいました。

滑走路上には、もはやハイジャック機と我々のみ。
ひとときの静寂。
緊張の糸が張りつめる。
風の音だけが流れ、時を刻む…。

やおらO君。
足を肩幅以上に大きく広げ
左手を腰、右手を高々と掲げて
あろうことか、その右手を大きく左右に振り始めました。
右…左…右…
ひざを使って体ごろ左右に…。
今日び、教育テレビのおにぃさんでも
こっぱずかしくてようやらんようなポーズ。
そして次に
一番目のパイロンをビシッと指差してキメると
目指すパイロンへ向けて
猛然とダッシュ、ダッシュ、ダッシュ!!

まさかそれを俺にもやれって言うんじゃねぇだろうなぁ!!!

ところが、一個目のパイロンにたどり着いたO君の表情は
まさに真剣そのもの。
パイロンのそばで左足をつき
右ひざを立てて、その上に両手を揃える。
いわゆる“体育座りB”のポーズで呼吸を整えながら
私の到着を待っている。
振り向くと、遠巻きにした警官隊も
「よしっ!うまくいった!」と小さくガッツポーズ。

なにがだよ…。

全くわけがわからないのだが
こうも周りが真剣だと、私ひとり笑ってはいられない。
真面目にやらねば、という脅迫観念にかられ
しかたなしに私もO君のまねをする。

左手を腰、右手を大きく振って、ビシッと指差す。
や、やはり恥ずかしい…。
顔を真っ赤にしながらO君の待つパイロンへ。

しかし、一個目のパイロンにたどり着いた私に
なぜかO君が厳しく演技指導。
「もっと、こう、指先をしっかり伸ばしたほうがいいよ。
 みててごらん。」
そう言い残すと二番目のパイロンへと行動を起こす。
足を開き、左手を腰
そして必要以上に右手指先をピンと伸ばして
左右に振る…サッサッサッ…
さっきよりも動きが機敏だ。
後姿は、まさに『サテデー・ナイト・フィーバー』のトラボルタ。
羽田の滑走路でハタチ過ぎの男がやっていいポーズではありません。
そして次のパイロンをビシッと指差し、ダッシュ。
全速力で走ると、目的地で体育座りB。

そしてこっちを振り向き
「どうだ。やってみろ。」っていう顔をしています。
しかたがありません。
ここまできたら引き下がれません。
私も後に続きます。

「よしよし。その調子だよ。
 こうしている限り犯人は俺達を撃ったりしないから。」
恐らくそういうルールになっているのでしょう。
しかし、あと4回もこんなことを繰り返すのなら
いっそ犯人に撃たれたほうが幸せな気がしてきました。

こうして
不毛な『サタデーナイトフィーバー』が繰り返され
ようやく最後のパイロンにたどり着いたとき
ふと、O君が私に尋ねました。
「そういえばフジサン。パスポート持ってきた?」

えっ?そんなものがいるの?

「うん。犯人達がドイツ人だしね。」
………
全く訳がわかりません。
ドイツ人にハイジャックされた飛行機内は
もはや日本国内ではないのでしょうか?
それよりなにより。
私と同じく普段着かつ手ぶらで羽田空港をうろうろしていたO君が
さも当たり前のようにパスポートを首から下げているから不思議です。
ちなみについさっきまでは下げてなかったのも不思議です。
さらにちなみに、パスポートというものは
これ見よがしに首からぶら下げるものでもないと思います。

「まぁ、いいよ。俺が彼らに言って何とかするから。」

ドイツ語でかよ!
まぁいいでしょう。
なんだか自信があるみたいだから。
すっかり彼に任せる事にして
我々は最後の『サタデーナイトフィーバー』で
目指すハイジャック機へと向かう。

で、何の抵抗も無くあっさりと中に入れてくれました。

拍子抜けするほどあっけなかったのですが
中に入って見ると、いっそう拍子抜けしました。

何がびっくりって…
まず、犯人達。
犯人とおぼしきドイツ人風の男たちは6人。
なぜか全員最前列の座席にきちんと並んで座っていました。
なに座ってくつろいでんだよ…。
しかも特に武装している様子も無く
手に持っているのはただの?プラカード。
さらに顔は全くの素顔で、頭に巻いてるハチマキには
漢字で『鉄労』。
奥の壁にはわざわざ横断幕まで掲げられており
漢字で『断固粉砕』。
………
おいおい。
お前ら真面目にハイジャックする気があるのかよ!!
なに持ちこんでんだよ!なんで漢字なんだよ!
せめて一人くらいちゃんと武装してるやつはいないのかよ!

隣でどとーのごとく面食らっている私をよそに
O君は相変わらず全く動じた様子も無く
スタスタとリーダー格とおぼしき男のところにゆき
(注:こいつだけプラカードではなく拡声器をもってた)
なにやらドイツ語でしゃべり始める。

…す、すげぇ。

さすがはO君である。
で、しばらくしゃべってから残念そうな表情で戻ってくると
「ごめん、フジケン。やっぱパスポートなきゃだめだって。」

なにが“ごめん”だか分からないが
どうやら私は
このまま人質として受け入れてはもらえないらしい。
パスポート忘れたから…。
なんじゃそりゃ。
どうやら残念なことに?せっかくここまで来て
帰らなくてはいけないようだ。
私と交換するはずだった安田さん夫妻が泣き崩れる。
(ちなみに安田さん夫妻はこの時突然登場した。)

「大丈夫。すぐに次の人が交換に来てくれるから。
 ちょっとの間辛抱だ。私は先に行って待ってるから。」
奥さんの肩を優しく抱きしめながら言う安田さん。

って、お前は降りるのかよ!

薄情にも奥さん一人を置いてO君のかわりに開放される安田さん。
一方、私がパスポートを忘れたために?一人取り残される安田夫人。
恨めしそうに私をにらんでいる。
………
果てしなく逆恨みな気がするのだが
なんだかむしょうに申し訳なくて、じっとうつむく。
するとなぜだかドイツ人が片言の日本語で慰めてくれた。
「ドンマイ。ドンマイデス。チョーガンバッテ、クダサイ。」
微妙に間違った日本語だが、なんだか嬉しい。
今思うと、ハイジャック犯に慰められながら
飛行機を降りる私ほど情けないものは無いのだが
どうすることもできずに飛行機をあとにする。
薄情者の安田さんと一緒に…。


なんとなく来た道と同じパイロンを通ったほうがいいと思い
さっきの『サタデーナイトフィーバー』を繰り返そうとすると
「それ、帰り道はいいんですよ。」
と、なぜか教えてくれる安田さん。

そんなこと一体誰がどこで決めてんだよ!

また、彼の顔が妙に嬉しそうなのがムカつく。
思えばO君以上に謎な男だ。
じつに不思議なのだが、私の知り合いに安田さんはいない。
数あるパイロンを無視して
かる〜くスキップぎみの安田さんを呆然と眺めながら
しばし滑走路にたたずんでいたところで…
ようやく目が覚めました。


くだらない話で長々と済みません。
ちなみに、夢なのでオチだとか結論だとかはありません。
(注:思えばいつもありません。)
最後まで読んでくれた人、本当にご苦労様。

夢ってほんとうに突拍子も無いことがありますよね。
訳の分からない夢の中でも、今回のは特に極め付きだったので
おもわず読者の迷惑かえりみず、書いてしまいました。

皆さんがみた夢の話。
別に初夢じゃなくても言いから
面白い夢見たかた、教えてくださいな。

ここで掲載してあげるから。

ではでは、また。







 (しょういち #79D/WHSg URL)
不覚にも電車の中でヒマ潰しに読んでしまいました。あまりの忌み不明さに笑いを堪えることが出来ませんでした。周囲の人に読ませていいわけしたかったです。
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 (masako #79D/WHSg URL)
夢の摩訶不思議な体験、誰でもあるものだとは思いますが(「だとは」に強調線いり)かなり面白いです。いったい犬司さんの脳のいったい何がそうさせるんでしょうか、ぜひ研究して下さい(笑
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 (KARASU #79D/WHSg URL)
グーテナハト!堪えたのですが「断固粉砕」で私も負けました。チョーガンバッタのに(笑)
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 (犬司(いぬし) #79D/WHSg URL)
↑やはりこの様な意味不明なコラムには真っ先に食いついてくれますねしょういちさん。ありがたいことです。ちなみに、周囲に人にはうかつに読ませないで下さい。“馬鹿かと”思われちゃいますよ。
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 (犬司(いぬし) #79D/WHSg URL)
↑masakoさん。私の脳みその研究は、多分私自身にはできません!!誰か他の人に研究させてください。ちなみに私のコラムをまとめて精神分析医に渡すというのはめてください。
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 (犬司(いぬし) #79D/WHSg URL)
↑グーテンアーベント!(こんばんわの夕方版、ちなみにナハトは夜)。さすがはKARASUさん。ドイツ語にも堪能でいらっしゃる。今度ドイツ人によるバスジャックの夢を見たら、きっとKARASUさんが登場することでしょう。今回のO君のかわりに…。(いやならいやと言って)
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