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  辞書の正しいながめ方 2001/12/30(日)



年の瀬もおしせまり、2001年もあとわずか。
21世紀最初の年が終わりを告げようとしております。
でも。
そう聞くと、いぢでもなんの変哲も無い年越しを迎えたくなる
あまのじゃくな犬司です、こんばんわ。

さてさて。
なんの変哲も無い、日常的な私とはどういうものかというと…
たいてい、コラムネタを探しつつ
岩波書店さんの『広辞苑』を眺めております。
愛読書は『広辞苑』です。
うぉぉぉ、すげぇぇぇぇ!って感心するところです。
今一度犬司に惚れ直すところなので
みなさんこころおきなく惚れ直すといいです。
……(多分これが最後のチャンスです。)
もちろん、履歴書の趣味の欄には『辞書』って書いてます。
………
『電話帳』よりはマシだと思います。

で、今日はどんな言葉を調べていたのかと言うと
『ぼちぼち』です。
「最近どうよ?」「相変わらず、ぼちぼちだよ。」
という時の『墓地墓地(誤)』…『ぼちぼち』です。
あっ、そか。
この間「最近どうよ?」という質問に対して
友人が「青山青山」と言っていた意味がやっとわかりました。
………

まぁ、とにかく。
「最近どうよ?」ほど投げやりな質問もどうかと思いますが
それに対して「ぼちぼちだよ」という
より一層激しく投げやりな回答はどうなんでしょう?
では、「最近どうよ?」に対する模範回答はどうあるべきか?
とか考えて、これをテーマにコラム書こうとしたら
「ぼちぼち」という語が気になって気になって
とりあえず辞書を調べてみました。

「ぼちぼち」…「ぼつぼつ」に同じ。

さっそく、ハズレでした。
これもマーフィー…いや、違う。
辞書を眺めているとよくあることです。
落ち込んでないで早速「ぼつぼつ」を見に行けばいいのですが
せっかく「ぼちぼち」を開いたのに
すぐに「ぼつぼつ」に飛んでいくのは“素人さん”。
辞書5段の犬司ぐらい達人になると(嘘)
転んでもただでは置きません。…いや起きません。
ひとつやっておかなくてはいけないことがあります。
なんだかわかりますか?
………
そう!大当たり、鈴木さん。(誰だよ!)
あんた、今日は冴えてるよ!!(だから誰だよ!)

せっかく「ぼちぼち」を見たなら
当然、となりの「ほちゃほちゃ」に一瞥くれるのが
世の常識ってモンです。(違います)

「ほちゃほちゃ」…ふっくらと愛らしい様。

さぁ。こう言う語感がイイ感じの単語は要チェック。
いいものめっけました。
ここぞと言う時にいつでも使えるように
まずは口に出して慣れ親しんでおきましょう。
せ〜のぉ!
♪ほちゃほちゃ
なんかやわらかそうで、しかもあったかそう。
どことなく方言っぽく聞こえるのもいいですね。
仙台人の「だっちゃだっちゃ」が
3回に1回ぐらい「ほっちゃほっちゃ」でも
違和感なさそうです。

しかも!何気にこの言葉。
一茶の句でも使われている、由緒正しい(?)言葉です。
『ほちゃほちゃと 雪にくるまる 在所かな』
おぉぉぉ!雪国ぶらぼぉぉぉ!(←意味不明)

さて、「ほちゃほちゃ」を満喫した後はいよいよ…
「ぼつぼつ」へと行く前にちょっと待った!
その隣も要注意です。

「ほちゃほちゃ」の隣が「ぼちゃぼちゃ」…
で、さらに隣が「ぽちゃぽちゃ」…
つまり『広辞苑:第四版』2364ページの下段は
右端から「ほちゃほちゃ」「ぼちゃぼちゃ」「ぽちゃぽちゃ」…
………
作ってないよ、作ってないよ、実話だよ。
ママ、僕、嘘なんかついてないよ。インディアンと一緒だよ。
(そりゃインディアンに失礼です。)
しかも、真ん中の「ぼちゃぼちゃ」の説明。

「ぼちゃぼちゃ」…「ぽちゃぽちゃ」に同じ。

やってくれました。
第四版の編者、新村出(にいむら・いずる)。
きっとこの人、確信犯です。わざとです。
三つ並べて見たかっただけですね。
まったく。出(いずる)ちゃんのセンスに乾杯!
(注:知らん人にちゃんづけしないこと。)
(注2:知らん人の名前にいちいち読み仮名ふらないこと。)

さぁ、いいかげん当初の目的である「ぼつぼつ」へと
飛んでもイイのですが
はっきり言ってここまできたら
そんなことどうでもよくなりました。(おいおい)
せっかくですから辞書5段の私が
“「ほ」段の歩き方”を手ほどきしましょう。
まずは↓この言葉をチェック。
「ほこしゅもない」…面白くない。くだらない。つまらない。
聞いたこと無いですね。
ちなみに、マイナーな言葉のくせに
あちこちにリンクがはってあります。
「ほっこしゅもない」…「ほこしゅもない」に同じ
「ほこしもない」…「ほこしゅもない」に同じ
うるさいって!いちいち。
ちなみに、強調の「あた」をくっつけて
「あたほこしゅもない」と使うのが正しいそうです。
………
↑いったい何語でしょうね?これ。
でも、まぁとりあえず使っておきましょう。

さてさて。お次は…
「ほしぐちどうぶつ【星口動物】」…無脊椎動物の一門。…
一門っていうぐらいだから落語でもやるのでしょう。(やりません)
正体は海底に住むミミズのお化けのような昆虫だそうです。
(↑どんなやつだよ!!)
何がすごいってやたらこの説明文が詳しいんですよ。
延々とこの奇妙な生き物の説明にページが割かれていて
そのせいでとなりの「ほしくず」なんて
「ほしくず【星屑】」…たくさんの小さな星。
たった一行です。
ロマンチックもへったくれもありません。
しかも、さらに隣の「母子健康手帳」が
やはり8行ぐらいかけて詳しく説明されているのを見ると
「出(いずる)ちゃんも、だいぶかたよってるな」
って思えて、大変ほほえましいです。
辞書の楽しさがうかがえる瞬間です。

で、いい加減「ほ」に飽きたなと思ったら
最後はここに立ち寄りましょう。
「ほしざめ【星鮫】」…ドチザメ科の海産の軟骨魚。
ドチザメ科で軟骨魚。
謎が謎を呼びますね(笑)。
好きなほうのリンクをたどって行ってください。
ちなみにドチザメは漢字で【奴智鮫】。

もうちょっと「ほ」を堪能したい人は…
「ボッケリーニ」…イタリアの作曲家・チェロ奏者
「ポコペン」…(中国語で元が切れるの意)ダメだ。話にならぬ。
………
「ほ」の世界がどんどん広がっていきますね。

さてさて。
こんなくだらないことでだいぶ長々と書きました。
要するに、犬司流、辞書のながめ方。
・インパクトある言葉はすぐに調べる。
・意味がおよそわかっていてもとりあえず調べる。
・次にその言葉の前後両隣の言葉をながめる。
・意味も無く近所のページを放浪する。
・面白いものに出くわすまでつづける。
以上です。
ためになるとかならんとかそんなことは考えちゃダメ。
あまり大脳を使わず
目と耳と脊髄あたりで辞書を“感じる”こと。
こうしてだらだらと辞書をながめる時間が
あなたの人生にきっとゆとりをもたらしてくれるはずです。
例えば今日の私の収穫。
・星口動物の種類が三種類言えるようになった。
 (スズホシムシ、サメハダホシムシ・タテホシムシ)
・ドチザメが漢字で書けるようになった。
………
き…きっとこれが“ゆとり”につながるんです!!


あたほこしゅもないコラムでした。
♪ぽこぺん

では、みなさん。
よいお年を…。




 (PUNIR #79D/WHSg URL)
ぽこぺんって遊びのことが載ってるんじゃないんですね。
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 (犬司(いぬし) #79D/WHSg URL)
↑中国語の難しい漢字でかくのだそうです。ちなみに、「ぽこぺん」っていう遊び、実在するのですか?私、知らないのですが…。もし万が一ここ読んだら、教えてくださいPUNIRさん!!
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 (PUNIR #79D/WHSg URL)
↑噛み砕いて言うと、かくれんぼと鬼ごっこが合わさったような遊びです(笑)。地域限定なのかなあ。
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 (犬司(いぬし) #79D/WHSg URL)
↑非常に申し訳ないのですが、かくれんぼと鬼ごっこって違うものなのですか?同じかと思ってた…恥。
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 (くみ #79D/WHSg URL)
ほっぺたほちゃほちゃしてるよく言われます。相手は母ですけど。よーやく意味を知りました。大恥。(−−;)
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 (犬司(02年11月6日) #79D/WHSg URL)
↑おぉ!去年書いたコラムにコメントかぁぁ!!そうですか、くみさんのほっぺは「ほちゃほちゃ」ですか。えぇと、くみさんは、ほちゃほちゃ、と……(カキカキ)。
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