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  いとしき人 2001/06/20(水)



先日、学生時代の英語の授業の
ちょっとした思い出話を書きました。
それがきっかけでもうひとつ
くだらない過去を思い出しました。

“opportunity”
という単語、知ってます?
機会とかチャンスとか言う意味の名詞です。
辞書見ると熟語とか結構あります。
でも、そんなことはどうでもいいのです。
問題はこの語の発音。
発音記号を表記するのは大変だし
読めない方も多いと思いますので
ここはひとつ、思いきってひらがな表記します。
おぽちゅにちー。
もしくは、おぽてぃゅにてぃー?
いや、やっぱり、おぽちゅにてぃー、にしときましょう。
たまたま高校の英語のリーダーの授業の長文で
この単語が出てきたんです。
あっ、うちの高校、英語の授業の中に
リーダーとグラマーの二種類の授業があったんですよ。
長文読解と文法の二種類。
リーダーとは長文読解のほうです。
だから、この授業、教科書読まされるんです。
その日の授業でも、その日の日付とかを根拠に
出席番号を呼ばれた人が、立って教科書を読まされていたんです。
どんな文章だったかは忘れたんですが
この“opportunity”の単語が出てきた瞬間
そのクラスメートが突然どもったんです。
「おぽ…おぽ…おぽちゅ…ぽちゅ…ぽちゅてにー?」
普段はすごく発音のきれいな娘なんです。
そうそう、確か女の子でした。
でも、どういうわけか“opportunity”とは
相性が合わなかったんです。
「おぽ…おぽ…」
高校生時分、同じクラスの女の子が
授業中みんなの前で、おぽおぽ、言うんですよ。
しかも普段は発音にすっごく自信を持っているから
必至に平静さを装って
何とか読もうと努力するんです。
「おぽちゅ…ぽちゅ…」
それでも、ぽちゅぽちゅ、繰り返すんですよ。
どうします?
クラスのあの娘が
ある日突然、おぽおぽ。
とどまることなく、ぽちゅぽちゅ。
そりゃぁもう、顔真っ赤にして…。
……。
思いがけない出来事に動転して
必死になっている姿って
どうしてこんなにかわいいんでしょう?
もちろん同情しますよ。
もし自分がおぽおぽ言っていたらと思うと
恐ろしくって冷や汗でます。
さらに、ぽちゅぽちゅ言ってしまった日にゃぁ
きっとあだ名は“おぽちゅにちー”
耐えられません。
略して“おぽちゅ”とか呼ばれるんですよ、絶対。

実際どもっていたのなんか一瞬だったと思うんです。
でもくっきりと印象に残っているんです。
忘れられないんです。
とてっも必死な“おぽちゅにちー”が
今になっても忘れられません。

そうそう。
思いがけなく必死な女の娘
もう一人思い出しました。
大学近くのファミレスの店員さん。
サークルの人達と6人ぐらいで店に入ったんです。
それで料理が出そろうと、店員さんが伝票おいていくじゃないですか。
テーブルに置いてある透明な筒に。
運悪くあれの真横に私の水飲みグラスがおいてあったんです。
もちろん店員さん。
思いっきり私の水グラスに伝票突っ込んでくれました。
「ひゃっ!!」
驚いたのは店員さんだけじゃありません。
あんなハプニング私もはじめて見ました。
びしょびしょでろでろの伝票。
テーブルに広がる水たまり。
慌てふためいた店員さん。
濡れた伝票で思いっきりテーブル拭き始める。
拭けない拭けない。
私の心のツッコミが通じたのか
「も…申し訳ありませんっ!すぐに、ふっ布巾をお持ちします。
あっ、すぐに新しいものもお持ちしますのでっ!」
と言い置いて猛然とダッシュ!!
当然きれいな布巾と新しいお水が出てくるのかと思いきや
彼女が持ってきたのは布巾が一枚と、真新しい伝票。
おいおい。
それでも、彼女がテーブルを拭き終わり
伝票ホルダー?に伝票を正しくセットするのを待って
おそるおそる
「あのぉ、お水も頂けるとうれしいんで…」
「もっ、もうっしわけありません!!!!」
彼女、せっかくセットした伝票をわしづかむと
再び渾身のダッシュ!
なにも伝票持っていくことなのに…
よっぽどあせってたんでしょう。
もう気の毒で気の毒で…
かわいくってたまりませんでした。
ようやく新しい水を持ってきたときは
彼女の顔は、恥ずかしさと連続ダッシュで汗ダクダク。
「よかったら、このお水どうぞ」
って勧めるところでした。

あっ、もう一人。
気が動転したわけじゃないけれど
一生懸命なためにとても滑稽だった人思い出した。
私、数年前、鼻の病気で手術したんですよ。
蓄膿症の手術。
手術の話はまたの機会にゆずるとして
10日間ぐらい入院していたんですよ。
それで、退院してからも何度か外来に通っていたんです。
その帰り道、病院を出たところで
ちょうど私の担当看護婦さんだった人と
ばったり出会いました。
入院病棟と外来って看護婦さんが別だから
外来に通っててもほとんど会わないんですよ。
10日間ぐらいの入院だったから
まさか私のこと覚えているとは思わなかったんですが
きっちり覚えていてくれました。しかも名前まで。
「藤島さーん。その後、お鼻の具合どうですかー?」
出会ったのは通りを隔ててむこう側とこっち側。
8メートルぐらい離れていたでしょうか。
だからおっきな声で話し掛けてくれたんです。
正直うれしかった。
しかし、彼女の姿を見た瞬間、凍り付きました。
彼女、身振り手振りまでつけていたんです。
きっと道を隔てて遠かったからでしょう。
そういう思いやりのできる、とっても優しい看護婦さんなんです。
その彼女の手が、「お鼻の具合」を指し示していたんです。
それも人差し指で、お鼻の頭をちょいと指差せばイイのに
こともあろうに人差し指と中指の二本を使って
下から上に向けて「お鼻」を指差していたんです。
カトちゃんペ。
…指先、ちょっと穴に入ってました。
あぁ、なんて素敵な看護婦さん。
彼女もちろん一生懸命。
患者さんのその後の容態を心配してくれているんです。
とっても素敵な、カトちゃんペ。
一生忘れません。
たとえ指先がちょこっと入っていても
あなたの姿は美しかった。
…「お鼻の具合」もう大丈夫です。
むしろあのカトちゃんペ、同僚や彼氏に見られていなかったか
そのことのほうがよっぽど心配です。

またまた、徒然なるままに書いてしまいました。
テーマなき論文集。
文字どうり、もう書きたい放題。
ただ、一応、一生懸命で必死な姿が
とっても素敵だということをお伝えしたかった。
だからみんさん。
とりあえず一生懸命やりましょう。
思いっきりドジこいてください。
そんな姿が、一番美しいものなんです。
少なくとも、私は大好きです。

では、また。





 (masako #79D/WHSg URL)
はい、また!
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