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先日『梅雨入り宣言』を書いたが 梅雨時に出てくる気象用語として欠かせない もうひとつのキーワードがこの『不快指数』。
…気温・湿度など、いくつかの気象要素を組み合わせて 人体の感じる快・不快の程度を表した指数。 70以上では一部の人が 75以上では半数の人が 80以上では全部の人が不快を感ずる。
という、とっても素敵な指数。 おそらく、気象庁がもつさまざまな気象データを結集して この指数が算出されるのだろう。 実際には気温と湿度が98パーセントぐらいのウェイトを 占めていると思われるが、余り気にしない。 そしてそれらのデータを一定の方法で計算した結果 算出されるのがこの指数。 しかし、一般の人がただの数字を見てもピントは来ないため あくまでその目安として 70だったら一部の人は不快に感じる程度だろうし 75あったら半分ぐらいの人が不快に感じる もう80くらいになると不快に感じない奴はいないだろう という指数なんだと思う。 ……っておい。 なんで70から80の間で全部フォローしてんだよ。 69以下と81以降って存在価値無いだろ。 なんか指数の出し方、かたよってない? しかも、例えば『不快指数73』って、どうなの? どのくらいの人が不快に思うの? って言うかもっと根本的に、どんぐらい不快なの? 実際は、意外とわかりずらい指数なんだと思う。 だけど数字にされると信じちゃうってひと多いでしょ。 すごく科学的っぽくて。 みんなすっかり気象庁にだまされてる。 そう言った意味で『梅雨明け宣言』といっしょ。 あれだって気象庁がもったいぶって出すから 「そうか、いよいよ梅雨入りか」 と思いこんでしまうだけで じっさいとっくに雨なんか降りまくってんだから。
だいだい、一部の人が不快に感じる、っていうときの 「一部の人」ってのはどうやって調べたんだ。 街中でいきなり気象庁の役人に 「今、不快ですか?」 なんて聞かれたら、聞かれたそのことで不快になる。 「おまえに会うまでは快適だったよ」 なんて捨て台詞がはきたくなる。 恐らく私の予想では、専門の気象研究機関などで 日々白衣を着て研究にいそしんでいる方々に 「現在の不快指数の数値は○○ですが、現在不快ですか?」 とか質問して、研究員達がそれこそクソ真面目に 「う〜ん。不快といえば言えなくも無いか」 とかいいながらアンケートにお答えする という方法で、定められたのであろう。 ぞっとする。 普通、世間一般の人々は じっくり考えた上で不快かどうかの結論には達さない。 文字どうり直感的に不快だと感じるのである。 しかもその場合の直感にはとてつもない個人差がある。 だから、この手の個人的な直感に左右されやすいものを 誰にでもわかりやすいように一般化するという前提が そもそも間違っているのである。
ここで気象庁が用いたマジックの種を解き明かそう。 1.気温・湿度など客観的なデータを元に指数を算出することで 多くの一般市民のハートをゲット。 2.しかし、面倒くさくないよに指数は原則として3段階評価。 70・75・80の三種類のみを原則的に使用。 3.ただし、すっごく快適なときに限り例外的に 50・40などの極端な指数を使用可。 同じく逆の場合には90・95などを使用する。 こうすることで、全体では7から8段階評価のように見せかける。 4.国民の皆さんは、個人的な直感より『指数』の評価を 信じるようになる。 5.気象庁、まさに“してやったり”。 である。 こうして、次のような会話が生まれる。 A:「今日って、すっごくじめじめしててやだよね。」 B:「そんなこと無いだろ。だってきょうの不快指数は60だったよ。」 A:「あっ、それじゃ過ごしやすいや。」 ……。 見事に洗脳されている。 まさに気象庁のいいなりである。
例えば「不快指数」が70だったとすると 「一部の人が不快と感じる」わけだが 極端に湿気を嫌う人にとっては 「その一部の人ってまさに俺だろ!」 ということになる。 そういう人にとっては「不快指数」70以上はすべて同じである。 これでは意味が無い。 逆に、異常に高温多湿を好む人?だっているかもしれない。 そういう人にとっては「不快指数」90以上では むしろ快適ですらある。 要するに、不快指数を「どれだけの人が不快に感じるか?」 によって、三段階に分けることが間違っているのだ。 ずばり、「どれだけ不快な現象が発生するか?」 を7段階ぐらいに分けて示せばよい。 そこで、恒例の私の提案。 基本的には地震の時の「震度」を見習う。 震度1“微震”に始まり、震度2“軽震”……“烈震”、“激震”。 “激震”ですよ、激震。 もう聞いただけでむっちゃくちゃ震えてきますよ。 こういう視聴者のハートにぐっとくるようなネーミングで “不快さ”を表現してほしい。
例えば不快度1“しっとり”。 ちょっとしめっぽい感じはするがそれほど水っぽさは感じない。 ぱさぱさヘアーでお悩みの人も一日中髪の水分が保たれるほどの 適度な湿り具合。
不快度2“ちょいじめ(ちょいとじめじめ気味)” 空気中の水分量が中途半端に高く、皮膚から蒸発しようとする水分が いまいち蒸発できずに、皮膚でもたつく感じ それでも乾燥肌の人にとっては、「今日はお肌がみずみずしい!」 とかいって、十分快適。
不快度3“じめじめ” むしろ皮膚表面から水分が逆流してきそうな感じ。 体中がふやけて、血液濃度薄くなってんじゃねぇかと思うほど。 貧血気味の人にとっては深刻に不快(うそ)。
不快度4“じっとり” “じめじめ”に気温の上昇がプラスされる。 ほっといてもうっすら汗ばむ気温ではあるが 空気中の水分が体表で結露しているのと錯覚しがち。 なめてみるとちょっとしょっぱくて 「やっぱ汗なんだ」と実感。 汗フェチにはちょっと微妙な快感? 一般人にとってはこのあたりからきっちり不快。
不快度5“むしむし” 蒸し暑さを感じる。一般的に日本の夏はこうなる。 湿気よりも気温の高さが気力と体力を奪う。 むしろ「人間の汗で空気中の湿度が上がってんじゃねぇか?」 と思えるほど、暑くて仕方ない。 蚊の羽音が不快感を著しくあおる。
不快度6“むんむん(ムンムン)” ニオイがする。 湿度と温度それ自体がニオイを発しているようなそんな錯覚に陥る。 とにかく空気がくさい。嗅覚に湿気がまとわりつく感じ。 衣類があたり湿気を吸いこんでいくさまが視覚的にわかる。 同時にニオイも吸いこんでいるようでかなり深刻に不快。 ただし、“ムンムン”時の電車内などは ごく一部の深刻なフェチやろうどもにとっては いけない妄想をかきたてる、またと無い天国である。 もちろん妄想ではとどまらない犯罪者もいるので要注意。
不快度7“でろでろ” そりゃもうでろんでろんである。 湿気と気温がピークに達し、気力体力を根こそぎ奪う。 心身ともにでろんでろんな状態。 皮膚呼吸で空気中の水分を異常に吸収してしまい じっとしているだけで尿意を催す。 しかも酷暑により大量に汗を掻き その汗が空気そのものをしょっぱくするため 異常にのどが乾く。 ほっておくとナメクジが解け始める。 これが“でろでろ”の兆候である。 人体へのダメージが深刻であり、要注意。 なお、不快とかいうレベルはとっくに踏み越えており 生命の危機すらある。 気象庁は“でろでろ警報”を発令することが義務付けられる。
こんなんでどうでしょう。 ナイスアイデアだと思うけど。 ……そうでもないか。 「ひょっとして犬司の奴、湿気フェチじゃねぇのか?」 と思った人。 何度も言うが私は夏が嫌いなひとなのだ。 憎んですらいる。 春のさわやかな風や、秋のやわらかな日溜りを こよなく愛するナイスガイ。 それが私である。 ……ごめんなさひ。 ないすがい、といのはうそです。
とにかくきしょーちょーの皆さん。 この“不快指数改め不快度” 採用する気があったら 勝手に使ってください。 朝の天気予報で、お天気おねぇさんが 「今日の東京の不快度は“ちょいじめ”。 比較的に過ごしやすい一日でしょう。」 とか言ってくれたら素敵。 一日中とっても幸せだ。
通りすがり1号さん あなたのありがたいコメントが こんなコラムを書くきっかけになりました。 ……。 責任とってください(笑)。
もう終わりそう。
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